高いカメラと安いカメラでドールを撮り比べてみる

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 ドールの撮影をしたくてどういうカメラを選ぼうか色々思案している人が多いと思う。ネットを見ると時として「色々不満が出てくるので一番高いカメラを買っておけ」とか「技術次第ではコンパクトが一眼を超える」などちょっと「?」な意見もある。

 そこで今回コ ンパクトから一眼デジの入門機、ハイエンド、フルサイズと同じ条件で色々撮ってみた。百聞は一見にしかず、価格差によってどのように画質が変わるのか自分の目で確かめて欲しい。

1・ストロボ無しで蛍光灯下の室内で撮影
2・ストロボを発光した時の表現差と背景のボケ
3・総評

1・ストロボ無しで蛍光灯下の室内で撮影

 まずは室内蛍光灯下でISO400相当、ホワイトバランス、露出オートで撮影してみる。(すべての画像はクリックでフルサイズになります(かなり大きい)違いを良く比べてほしい)

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Nikon D3 +AF NIKKOR 50mm F1.4(「Nikon Ai AF Nikkor 50mm F1.4D 」の前モデル)

 ぱっと見では下のD300の写真と変わらないが、拡大してみるとピントの合った前髪の描写がD3のほうが上だ。イメージセンサーが大きいのではねたサイドの毛やカーテンもD300に比べぼけている。

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Nikon D300 +AF-S NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G(「Nikon AF-S DX 18-200mm f/3.5-5.6G ED VRIIAF-S DX 18-200/3.5-5.6G ED VRII 」の前モデル)

 ほとんどD3と変わらない感じだが、ボケが小さい(被写界深度が深い)。「ボケ」の美しさではイメージセンサが大きいほうがよくボケるので有利だが、逆にミニュチュアなどをかっちり撮影する場合ボケの小さいこちらの機種のほうが有利になる場合もある。

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Nikon D60 +TAMRON AF18-200mm F/3.5-6.3 XR Di II LD ASPHERICAL [IF] MACRO ニコン用

 イメージセンサの大きさがD300と殆ど変わらないので描写力も殆ど変わらない。また「手軽に綺麗に撮影出来る」ことをコンセプトにしているので D300に比べコントラストが強くそのままの状態ではこちらのほうが綺麗に見える。しかし手軽に綺麗にがコンセプトなのでマニュアル操作時に若干操作が煩雑だったり、出来上がった画像をソフトで補正する時コントラストが強い分補正の幅が小さくなる。

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Nikon COOLPIX S500

 ストロボを使用しないスナップだと問題なく撮影できる。オートで蛍光灯の緑かぶりが取りきれていないが、これを画像ソフトで修正したのが下の写真。イメージセンサが小さい分拡大すると髪の毛一本一本の表現に破綻があるが、ネットのこのサイズだと一眼デジカメと比較しても決して悪い画像ではない。

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2・ストロボを発光した時の表現差と背景のボケ

 今度は明るい外の背景をバックに室内で撮影。室内のドールは暗くなるのでドールへの光量を補うべく天井バウンス(TTLオート)で撮影してみた。(コンパクトのみ直焚き)

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Nikon D3 +AF NIKKOR 50mm F1.4(「Nikon Ai AF Nikkor 50mm F1.4D」の前モデル)

 髪の毛の描写や背景のボケの美しさは拡大してみると違いが出る。ここがイメージセンサの大きさの優位点だが、WEBの写真レベルでは下のD300と比較しても違いはあまり分からない。

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Nikon D300 +AF-S NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G(「Nikon AF-S DX 18-200mm f/3.5-5.6G ED VRIIAF-S DX 18-200/3.5-5.6G ED VRII」の前モデル)

 Nikonの上位機種は露出計どおりに撮影すると若干アンダーな感じになる。なので白つぶれの心配はないが、そのままで見るとD60のほうが鮮やかで綺麗に見える。

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Nikon D60 +TAMRON AF18-200mm F/3.5-6.3 XR Di II LD ASPHERICAL [IF] MACRO ニコン用

 若干マゼンダ被りになるが、これがD60の特性みたいだ。画像補正ソフトで補正すればよい。しかしコントラストの強い鮮やかな絵はこの中で一番綺麗だ。

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Nikon COOLPIX S500

 やはりストロボを使用してしまうと不自然さが出てしまうのが、コンパクトの欠点。

3・総評

 コンパクト、一眼デジカメという選択肢では絶対一眼デジカメのほうが優れている。しかし一眼デジカメであれば画質に価格差程の違いはない。

 高い機種のほうが機能が付いているので余裕があれば高いカメラを買っておくのも悪くないが、価格差ほど画質は変わらないので入門機でも技術や 知恵である程度補える。高いカメラをといつまでも上を見て購入を踏みとどまるより入門機でも買ってはじめるほうが楽しめる。カメラに費やせる費用は人それ ぞれなので自分の予算に応じたカメラを購入すればよい、無理は禁物。

 フイルム時代なら良いカメラを買っておけばそれこそ一生モノとも言われたが日進月歩のデジタル業界、数年すれば最高機種も入門機に及ばなくなる。高いカメラを長く使うよりそこそこのカメラを時々買い換えるほうが高い画質を維持できるということも覚えて置いて欲しい。

 現在店頭に並んでいるカメラで、画質が極端に悪いカメラはない。WEBでの公開やA3に引き伸ばすのにスペックが劣るカメラはない。もうすべての機種で十二分どころか二十分位の感覚だ。

 今回はレンズも高い安いで変えてあるが、ぱっと見には殆ど変わらない。純正が良く、レンズメーカのが悪いというのは過去の話。レンズの味付けにより対象物により使い分けているカメラマンもいるほどだ)