春を告げる「大室山の山焼き」

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 本日は伊東市にある大室山の山焼きが行われましたので、その様子をお届けしたいと思います。まず今回は予定通り2月9日行われましたが、地元では予定通り行われなくて当たり前の雰囲気です。

 何故ならこの山焼きを行うためには

・前日に草を濡らす雨が降っていない
・当日の天気が晴れ、また曇り
・当日に強風が吹いていない

といった条件が重ならなければ開催が出来ないのですが、自然相手ですからこれがなかなか難しいものです。

 個人的にはこの時期は風がネックになるのかな?思っていますが、そういう意味では予定通り開催出来たことは奇跡と言えるかもしれません。

 これらの条件を考慮して当日6:30に実行委員会が開催の可否を判断しますので、その判断を待って家を出発します。

 現地に到着後まずは山焼き前の写真を撮影しました。これがその後どう変わるか、これからレポートしていきたいと思います。

 正午に山焼き開始の花火が上がりました。また前後して山の裏側では山焼きがスタートした様で煙を確認できます。

 地元消防団の方が大室山の裾野に火を放っていきます。後ろを見て頂くと分かりますが、小さな火種が少しずつまばらに・・・という雰囲気です。

「おお!」

 しかし乾燥した枯草はよく燃えますので、あっという間に火が燃え広がっていきます!

 点火後僅か1分で火炎はこの様になりました。

「熱~い、もう無理!」

 今回は大室山のすぐ隣にあるさくらの里から見学しました。実際山焼きは大室山が見える場所であれば何処でも見ることが出来るのですが、この熱気、煙の臭い、保存会の方の熱意などを感じられるのはこの場所ならではです。

 毎回ここへ来るのは大変でも、一生に一度位はここで見た方が良いと思います。やはりここでの臨場感は他では味わえないと思います。

 しかし11時頃で駐車場は満車、周囲は渋滞で車は殆ど動かない状態です。バス、タクシーも渋滞にはまってしまったら、厳しそうです。移動手段を考える必要はありそうです。

 ちなみに私は今回、富戸駅から歩きました。東京の人向けの例えなら高尾山口駅から高尾山頂までと距離はほぼ同じですが、標高差は半分ですから多分大丈夫です。

 そうしている間にも裾野を焼き尽くした炎は頂上を目指して駆け上がっていきます。

 くすぶっている火を消す「大室山山焼保存会」のスタッフ。持っている葉は「フギリボウ(火切棒)」と呼び、山焼きや山火事の消火に使用する道具の様です。カシ・アクシバ(ヒサカキ)・アオキ・ビンカ(ツゲ)など火に強い生木が用いられているとのことです。

 点火から僅か17分で見えるところはほぼ全て焼き尽くされました「こんな広い所をどうやってぜんぶ燃やすんだろう?どれ位の時間がかかるのだろう?」が来る前の疑問でしたが、本当にあっという間でした。

 そして先程から何度も出てきているこの木ですが、ここらへんで見学している人たちの間でヒーローになった木です。

見学者「この木燃えていましたけど、大丈夫ですか?」
保存会「毎年燃えてますけど、ちゃんと芽が出てきますよ。」
見学者「え~、不思議!」
見学者「ご利益がありそう」
見学者「辛いことにぶち当たっても、この木の写真を見れば頑張れる気がする!」

 みたいな声が聞かれました。

 「何で燃やすのか?」、一言で言うと「良質な茅を得るために」となる様です。先人の自然と付き合う知恵が今は伊東市の観光資源ともなっている訳です。

 この大室山の山焼きは毎年2月の第2日曜日と決まっています。しかし冒頭書きました通り、条件が揃わないと延期、延期で3月にずれ込むこともあるそうです。

 しかし見ての通りの迫力ですから、機会がありましたら是非間近で「山焼き」を見てみて欲しいところです。

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