RICOH CBL LENS レビュー

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 ホワイトバランスを決めるツールに「RICOH CBL LENS 110mm」というものがあります。現在市場価格は5000円程度ですが、発売当初は2万円位だったようです。

 正直この商品を知った時は「別にコピー紙でもいいんじゃない?」と思って私はスルーしていました。しかしイベントの中でミスターペンタックスこと池永氏が絶賛、推しまくりだったので一つ購入してみました。

 しかし非常にレベルの高いツールだと思いますので「現場でキッチリ色を決めたい」「パソコンモニターのカラーキャリブレーションもバッチリ実施している」位の人が対象で、「普通に写っていればOK」位の人は必要無いツールだと思います。

 私は商品撮影をする時、色味が異なってはいけませんからCBLでホワイトバランスを合わせます。また色温度の異なる複数の光源がある時などにも重宝しています。

 以前のトークショーでCBLレンズを絶賛推しまくりだった池永氏。CBLレンズについてネットで調べていたら何と公式ページでも推していましたw。善良なペンタキシアンとしては「色に拘るペンタックスの顔である池永氏が推すのですから、とりあえず買わない訳にはいきません。」位の感じです。

 もっとも池永氏がオススメしたからと言って「別にコピー紙でも良いんじゃない?」という気持ちが完全に抜け去った訳ではないのですが、とりあえずここは建設的にレビューしていきます。

 RICOHの窓口で購入したらCBLの袋に入れて頂きました。なんだかこの袋でホワイトバランスや18%グレーの代わりになりそうですが、とりあえず今日は商品のレビューを優先します。

 今は5000円位で売られていますが、発売当初は2万円位した様です。それだけに箱も重厚で、超高級なものを買ったような気分になります。

  同梱物はこんな感じです。付属のストラップは別になっていましたが、自分で装着してあります。持ち運び用に専用ケース、様々なシーンでの使用方法が解説されたそこそこ分厚い取扱説明書も入っています。

 それでは早速使用してみます。ホワイトバランスをマニュアルモードでセットしますので、マニュアルでの設定方法は使用しているカメラの取り扱い説明書をご覧ください。ちなみにPENTAXのカメラならこの画面から1回シャッターを切ってOKを押せば設定完了です。

 上記の設定時にCBLレンズがこの様に画面の大半を覆うようにしてシャッターを切ります。ピンとは別にあっていなくても問題ありませんし、画面の2割位は覆えていなくても大丈夫です。

 蛍光灯下でCBLレンズを使用して撮影した写真が一番右です。左、中央と比較して一番肌色が綺麗に出ています。蛍光灯は緑被りを起こしますので太陽光モードで撮影すると論外です。オートもなかなかで細かいことを言わなければOKですが、きっちりホワイトバランスを取った右の写真と比べると肌色がくすんでいます(クリックで拡大します)。

 商品写真を撮影する時は色が汚くてもいけませんし、商品以上の色でもいけません。正しい色が必要ですから、この僅かな差が大事です。しかし最近のホワイトバランスはオートでも結構綺麗な色を出しますから、オートで十分というならCBLは必要ない訳です。

 冒頭お話しした通り「現場でキッチリ色を決めたい」、「パソコンのモニターのカラーキャリブレーションもバッチリ実施している」位の人が対象となるツールです。

 次に私の頭の中にあった「コピー紙で十分でしょ?」という考えを、自分の中で斬る為にこんな実験もしてみました。ホワイトバランスを調整してからコピー紙とCBLレンズを撮影してそのヒストグラムを比べてみます。

 こちらがコピー紙のヒストグラムです。表面が単調だけに一点集中の様なヒストグラムです。

 そしてこちらがCBLレンズのヒストグラムです。中央付近の切り欠きやエッジがありますので暗部側(左側)にも情報があります。それ位は想定済みでしたが、反対の明るい側(右側)にもコピー紙と比較して多くの情報がありますので、より幅広い明るさでホワイトバランスを調整していることが想像できます。

 ホワイトバランスをマニュアルで設定する時はコピー紙だけでなく、タオルや白い壁紙など白いものを色々使ってホワイトバランスを取っていますので、白い物体の代用でそこそこはいけます。しかしそれ以上を求めるならやはりCBLレンズの様な専用ツールが必要になります。

 但し色というのは正確な記録を除けば、最終的に自分が気持ちよく感じる色が良い訳でここをベースにさらに調整する必要が出てくる時もあるでしょう。ここは「露出計が示す数値が正しい露出とは言えない」ということと同じ考えになると思います。

 またしっかりした形状の製品であるが故のメリットもあります。写真の様に垂直面側の光を計る、地面と平行面の光を図る時などに写真の様に製品が自立してくれるので計測しやすいです。また私の様に外で撮影する機会が多い私にはコピー紙ではボロボロになってしまうので持ち運びにはこの様なかっちりした、しかも収納袋付きの製品の方が良いかなと思ったのも購入の動機の一つです。カメラバッグに押し込んでおけば必要に応じて取り出してすぐに使えるのも便利です。


RICOH CBL LENS 110mm

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