ドール撮影に高い機材は必要?(フルサイズ vs APS-C)

 ドール写真に使う機材を語る時よく「中古のAPS-Cやフォーサーズでも十分」「やはりフルサイズだろう」と熱く語られているのを時々見ます。私的には「あまり変わらない」という感じですが、口で「あまり変わらない」と言っても人によって受ける印象も違うかと思いますので、実際に「PENTAX K-1 Mark2」+「HD PENTAX-D FA☆50mmF1.4 SDM AW」と「PENTAX K-70 18-135WRキット」で撮り比べてみました。

 フラッグシップ機の「PENTAX K-1 Mark2」+「HD PENTAX-D FA☆50mmF1.4 SDM AW」は執筆日現在ビックカメラの価格は359,701円です。一方「PENTAX K-70 18-135WRキット」が79,900円価格差は約4.5倍ということになります。それではその描写の差はどれくらいになるのでしょうか?

 まずは先入観無しで2枚の写真を見比べてみてください。同条件で撮影してみましたが、どちらがK-1の写真か分かるでしょうか。拡大してボケや髪の毛の描写などを見れば多分正解できると思いますが、条件によっては描写の違いはこの程度です。下にもう少し大きな画像を貼っておきます。クリックで更に拡大します。

PENTAX K-1 Mark2」+「HD PENTAX-D FA☆50mmF1.4 SDM AW」(1/60 f8 ISO400 WB晴天 C/I鮮やか)

PENTAX K-70 18-135WRキット」(1/60 f8 ISO400 WB晴天 C/I鮮やか)

 その程度の違いしかないならなぜ4倍以上の価格の機材が存在がするのかという疑問も出てくるかもしれません。勿論差が出る条件もある訳で例えばこんな写真を撮ると差が出てきます。

PENTAX K-1 Mark2」+「HD PENTAX-D FA☆50mmF1.4 SDM AW」(1/1500 f1.4 ISO400 WB晴天 C/I鮮やか)

PENTAX K-70 18-135WRキット」(1/180 f4.5 ISO400 WB晴天 C/I鮮やか)

 背景をぼかしたくて「PENTAX K-1 Mark2」の方は絞りを1.4まで開けてみたところ、背景は写真の様にトロトロになりました。しかし「PENTAX K-70」はズームですので絞りを最も開けても4.5となり、ボケ方は小さくなってしまいます。今後単焦点を購入すればもっとボケの効いた写真が撮影出来ますが、キットレンズではこの様に差が出ます。

 しかしキットレンズを135mmにして撮影すればこの様にドールを強調した写真も撮影可能です。「PENTAX K-70 18-135WRキット」でも工夫次第でかなりのところまでいけます、まさにレンズとハサミは使い様です。

 またボケというのは分かりやすく、ボケる、ボケないで優劣が語られることが多いのですが、背景がボケた写真がよい訳ではないので最後に一言言わせてください。

 「PENTAX K-1 Mark2」+「HD PENTAX-D FA☆50mmF1.4 SDM AW」で手前の花にピントを合わせてf1.4で撮影してみました。背景はボケボケです。しかし一輪の花以外はすべてボケて変な感じの写真です。

 同じ花をf4まで絞って撮影しました。手前の花付近全てにピントが合い自然な感じです。また奥の木もトロトロに溶けているよりこの様に少し賑やかな感じの方が今まさに満開、旬という感じでボケていない下の写真の方が良いと思います。つまりボケは正義ではないということです。

 大は小を兼ねるでフルサイズの方がAPS機としても使えるので予算があれば決して悪い選択ではありません、買っちゃいましょうw。しかしAPS機はダメかというと全くそんなことは無く、むしろ軽量で常に持ち歩きやすく、安価な価格設定はレンズのバリエーションやオプションの拡充にも有利です。

 どちらを選んでも使いこなせば良い写真が期待できます、安心して予算に応じた無理のない買い物をしてください。