羽幌炭礦鉄道 築別炭砿駅 載炭ホッパー跡

 羽幌炭礦鉄道の終点である築別炭砿駅の少し手前には築別坑で精炭された石炭の積込ポケットがありました。精炭を一時貯蔵し、石炭を輸送する石炭車(セキ)に積み込む設備ですが、とても巨大なコンクリート造の構造物になっています。

 道道356号線を走っていると見えてくるコンクリートの大きな構造物、これが築別炭砿駅近くで石炭を積み込んでいた載炭ホッパーです。

 こうして間近で見るととても大きな構造物であることが分かります。上側に精炭を貯蔵して、下側はトンネルになっていて貨車を入線させ貯蔵していた精炭を落下させ積み込みます。

 写真の様に2線貨車が進入出来る様になっているのは羽幌本坑と同じですが、形状は異なっています。

 このトンネルの中に貨車(セキ)を入線させて上部に貯蔵している石炭を積み込みます。

 このホッパーの北東方向に終点の築別炭砿駅がありました。石炭の積込みだけでなく周辺の街への旅客輸送も担っていましたから周辺は賑わっていたことが想像できます。ちなみに復刻版の時刻表「時刻表 完全復刻版 1964年9月号」を見てみると当時は1日8往復旅客列車が走っていたようです。そして気になる運賃は築別から終点の築別炭鉱まで60円だった様です。


時刻表 完全復刻版 1964年9月号

 ホッパーの反対側に来てみました。こちらは草の背丈も低いので中の様子も見れそうです。

 現在ホッパーはコンクリート部分しか残っていませんが、現役時代はトタンの上屋が付いていました。また側面にもトタン構造の壁があった様ですが、こちらは一部辛うじて残っていました。

 ホッパーの下部です。ここに石炭を積み込む石炭車(セキ)の長編成が進入してきたわけです。

 上部の石炭を貯蔵するスペースから石炭が降ってくる穴です。ここから貯蔵されていた石炭が貨車をめがけて落ちてくる訳です。

 横にはコンクリートの構造物が自然に埋もれかけていました。想像するにこのホッパーへ石炭を上げるコンベヤーの基台ではないかと思います。

 この周辺はかつて炭鉱で働く人の街となっていた場所で当時の遺構が数多く残っていますが、石炭にまつわる遺構で一番大きく存在感があるのがこの載炭ホッパーではないかと思います。しかし既に廃線から半世紀以上が経過しこのホッパー以外に駅構内を思い起こさせる遺構は残っていません。

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