絞りを意識すると写真が変わります

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 写真を撮影する際「絞り値」は写真のイメージを大きく変えてくれます。一眼デジカメは高画質もメリットですが、背景のボケを自由に操れるのもメリットの一つです。今回はそんな絞りについて話していこうと思います、絞りを意識するだけで写真が変わります

■ 絞りを変えると・・・

 絞りを変えると背景のボケ具合が変わりますと冒頭書きましたが、絞りの数値をf4、f2.8、f2と小さくするとボケが大きくなります。逆にf8、f11、f16と大きくすると手前から奥までピントが合う様になります。

 絞りの値はf1.4、f2、f2.8、f4、f5.6、f8、f11、f16、f22と覚えにくい数値になっていますが、これは√2倍の配列になっています。

 またボケ具合はレンズの焦点距離、被写体との距離などによっても変わってきますからこの数値は覚える必要はありません、「絞り値を小さくするとたくさんボケる、絞り値を大きくするとボケない」とだけ覚えておけば良いと思います。

 まずは絞り値を変化させるとどうなるのか?作例を見てみてください。どちらもAPS-Cサイズの一眼レフK-70に50mmf1.4のレンズを装着して撮影しています。

f2.0、1/500、WB曇天

 f2.0と絞りの数値を小さくすると背景はもう何が写っているのかが分からなくなります。この様に被写体を浮きだたせる時は絞り値を小さくして背景をぼかします。

f11、1/15、WB曇天

 同じ場所ですが、f11まで絞り値を大きくしてみると背景がはっきりしてきて奥に人の姿も見えます。どんな場所に行ったと背景を見やすくする時は絞り値を大きくしてあげます。

■ シチュエーションで絞りを変える

 それではシチュエーションごとにどんな絞りを使えば良いのでしょうか?ボケ具合というのは表現者が自由に決めるものですから、これが絶対というものはありませんが私が使っているおよその目安を紹介します。

・ しっかり記録する時はf5.6~f11

f8、1/60、WB太陽光

 目で見たものをしっかり記録する時はf5.6~f11を使用することが多いです。この様な車両の写真、建物、旅先での料理の写真などはf5.6~f11を使用することが多いです。

・ 絞り値はあまり大きくしない方が良い

f32、1/250、WBマニュアル

 この写真は飛行機の離陸する姿が写っていないと意味が無いのでf32まで絞りましたが、他の作例と比べ少し写真がザラザラして汚い印象を受けるかと思います。絞り値を大きくすると「解析ボケ」という画質を劣化させる現象が発生してしまいます。ですので特段の事情が無ければ絞り値はf11位までにしておくと良いと思います。

・ 大胆な前ボケを作るなら絞り値は一番小さく

f2.8、1/150、WBオート

 ダイナミックな前ボケを入れて作画する時は絞り値をめいいっぱい小さくします。数値が小さくなるとボケは大きくなりますので、ダイナミックなボケが期待出来ます。

 今回は絞り値とボケについて基礎の基礎をお話ししましたが、絞りを意識するだけで写真をより能動的に撮影することが出来ます。面倒だから「Pモード」で撮影しているという方は是非「Av(A)モード」に切り替えて絞りを操作してみてください。写真により自分の意思が反映されますし、楽しくなります。


すずちゃんが教える写真の十八番

 こちらの本にも絞りについて色々な解説があり、分かりやすいです。

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