三菱石炭鉱業大夕張鉄道線「南大夕張駅」跡(2)

 前半に続き、三菱石炭鉱業大夕張鉄道線「南大夕張駅」跡に留置、静態保存されている車両を味わいたいと思います。早速デッキの扉を開けて中を見てみましょう。

 夏場は中も見学できるので、覗いてみましょう。先程昭和62年廃線と書きましたが、廃線日からでも既に30年以上経過しています。それだけでも凄い事ですが、この車両はルーツを辿っていくと大正2年に製造された鉄道院のオロシ9216(食堂車と二等車の合造車)です。大正2年は1913年ですからベースは100年以上の歴史がある車両なのです。

 ニス塗りの背もたれ、シートはビニール張りです。左に赤いテーブルが設置されていますが、ここは冬季にだるまストーブを設置する場所です。夏場は通常に座席がありましたので夏冬で定員が4名異なります。

 ステンレス製の電車全盛の時代に生まれた彼女には逆に珍しく新鮮に映る様です。

 こうやっていると30年前に乗りに来たことが数年前の出来事のようにすら感じます。

 呼んでますが、この奥は荷室で現在は地元の方の展示スペースになっています。

 ホームドアが設置される位の現代ですから、扉が開いたまま走行する客車のことなど、これもまた彼女には信じられない世界なのかもしれません。

 残念ながら石炭産業の衰退と共にこの路線も昭和62年に廃線となってしまいましたが、平成が間もなく終わろうとしている30年後の世界でも当時の雰囲気を保存して下さっている保存会の方には感謝の言葉しかありません。

 そしてこうした思い出の場所に一緒に来れる相手が居るというのも幸せなことですね。



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