PENTAX K-70 レビュー

 K-70は中級機並みの性能、操作系なのにエントリークラスの価格という大変コストパフォーマンスの高いカメラです。また小型、価格も軽量なので最初の1台から、高性能カメラを購入してもサブ機として使えるカメラです。

 最近のデジタル一眼カメラはWEBで写真を公開する、家庭用プリンタでA3位迄のサイズ以内の大きさでプリントするという一般的な使い方では既にオーバースペックです(現行機はだいたいB2サイズを200dpiでプリントできます)。そこで「性能的に買ってはいけないカメラ」というものは市場に存在しませんので「どのメーカーでも好きなカメラを選べば良い」というのが私の基本的な考え方です。

 しかしこのカメラは「中級機並みの性能、操作系」というのがポイントで、将来写真にもっと興味が出て知識も技術も向上した時も撮り手の要求に応えてくれるので末永く使うことが出来ると思います。実際我が家のK-70も購入して3年半になりますが、旅行時など荷物を軽くしたい時、部屋でのチョイ撮りに大変重宝しています。

■ 中級機並みの高画質と操作性

 まずはこのカメラを買えばどういう写真が撮れるのかということで、レンズキットで付属してくる18-135mmのレンズで何枚か撮影した写真をお見せしたいと思います。

 こちらは最も広角の18mmで遠近感を強調してみました。空も多く入っていますので開放感ある写真になったと思います。また迫力を出す為にカメラを水面ギリギリで構えましたが、カメラもレンズも防塵防滴ですから少し位水飛沫がかかっても問題ありません(ドボンはダメよ)。安心して撮影出来ます。

 そしてこちらは最も望遠の135mmで撮影しています。これ位の望遠を使用すればf値が5.6でもこれ位ボケてくれます。開放値1.4~2.8の単焦点とは比較になりませんが、一眼レフらしいボケを生かしたメリハリのある写真を撮影することが付属のズームでも十分に可能です。

 今回紹介した写真はRAW現像で仕上げていますが、K-70もRAWで記録できますし、付属のRAW現像ソフト「DCU5」を利用すれば折角撮った一枚を徹底的に仕上げることも可能です。

 約2400万画素という現行APS-Cカメラの標準スペックですので普通に使うには滅茶苦茶凄いのですが、実際この辺は他社も同等に肩を並べているところなのでこの写真をもってK-70が凄いとは言いません。現在市場に流通しているカメラが皆同等に凄いというのが正直な現状だと思います。

 しかしPENTAXが高感度に強いですから夜の撮影では他社と差が出てくると思います。このK-70は最高ISO感度102400ですが、一昔前では緊急用だったISO6400位は常用感度となっています。シャッター速度1/15、f値5.6、ISO感度6400で真っ暗な駅構内に留置されていた電気機関車を撮影してみましたがこの再現度です。勿論ストロボは使用していません。

 フィルム時代からカメラを続けている人なら「この写真を三脚もストロボも使わず手持ちで撮影しました」と言うと多分驚くと思います。技術の進歩なのでしょうが、夜は往々にしてドラマチックなシチュエーションいなりますので、夜に手持ちで撮影できるというのは大変便利だと思います。

【関連記事】 PENTAX K-70の高感度性能を夜の駅構内で検証してみました

 メーカーとしてはエントリークラスと位置付けているカメラですが「このカメラで撮れない写真は無い」とここは断言してしまいます。

 他にもK-70で撮影した写真を↓のギャラリーで公開していますので、興味があればご覧ください。

・ PENTAX K-70で撮影した写真色々

 次に冒頭書きました「中級機並み操作系」という点ですが、こちらはダイヤルとファインダーの話になります。

 他社の同価格帯のエントリーモデルですと、シャッター速度や絞りを操作するダイヤルがコスト削減の為1個に省略されています。2個目のダイヤルの役割を持たせる時は露室補正の「±」ボタンを押してからダイヤルを操作する必要があります。

 1個でも撮影出来ないことはありませんが、2個あると絶対操作はしやすいと思います。ちなみに私は多用する「Avモード」の時は前のダイヤルで絞りを、後ろのダイヤルで露出補正を調整するように設定しています。そして余談ですがシャッターボタンの縁が緑に光り格好いいです。「だからどうした?」という話ですが、暗所でシャッターボタンの位置が掴みやすいというメリットがあります。

 そして次がファインダーの話になります。一般的な一眼レフはペンタプリズムを使用しており、中級機からフラッグシップまでは全てペンタプリズムだと思って頂いて結構です。しかしエントリーモデルでは「ペンタミラー(ダハミラー)」が採用されています。

 現行の他社エントリーモデルは勿論、PENTAXでもK-rなどは「ペンタミラー」でした。「ペンタプリズム」と「ペンタミラー」は似たような名前ですが、見え方が異なり、カタログスペックで見え方を再現すると上の画像の様になります。

 「ペンタプリズム」の方が一回り大きく見えます。また「ペンタミラー」の方は本来写る場所の上下左右の端側が少し切れてしまったり、少し暗くなります。実際使ってみて「暗くなる」は大きく実感しませんが、ピント合わせ、構図造りには「ペンタプリズム」の方が有利です。

 ちなみに「ペンタミラー」はコスト、軽量化に貢献する構造ですので、ズームレンズ中心でピントは正確なAF任せなら「ペンタミラー」で十分だと思いますが、将来単焦点を使って厳密なピント合わせをする時やギリギリの構図を狙う時は「ペンタプリズム」の方が使いやすいと思います。

エントリー機 中級機 APS-C
フラッグシップ
PENTAX K-70 PENTAX KP PENTAX K-3Ⅱ
(生産完了)
画素数 約2424万画素 約2432万画素 2435万画素
ISO 102400 819200 51200
連写 6コマ/秒 7コマ/秒 8.3コマ/秒
AF 11(SAFOX 10) 27(SAFOX 11) 27(SAFOX 11)

 参考までにPENTAXのAPS-C機で比較してみましたが、性能的には上位機種と全く遜色ない性能であることが理解できるかと思います。

■ ドール撮影に便利な機能

 次にK-70の機能の中でドール撮影に便利な機能を紹介していきたいと思います。ドール撮影時このバリアングルモニターは特に重宝します。ドールを地べたに立たせドールの目線で撮影するとどうしても超ローアングルになります。ファインダーですと這いつくばらなければ撮影出来ませんが、このバリアングルモニターを使用すれば楽な姿勢でローアングルが撮影可能です。

 液晶モニターでピントを合わせますと測距点がファインダーに比べ外側迄移動できますので構図上主題を隅に置く場合にも有利です。

 碓氷峠の廃線跡で撮影した写真ですが、この様なドール目線で見てもローアングルみたいな超ローアングルの場合可動液晶モニターが活躍します。横位置の場合チルト式でも同様の便利さですが、この様な縦位置の場合バリアングルの方がより便利です。

 またスマホにアプリ「Image Sync」を入れて使用するとスマホでカメラを遠隔制御出来ますので、出先でドールとの2ショットなどを一人でも撮影出来ます。またこのアプリで画像をスマホに転送することも可能ですので良い写真が取れたら出先からすぐにSNSでシェアすることも可能です。アプリは無料ですので是非カメラを買ったらインストールして使って欲しい機能です。

 早速この機能を使用してドールと一緒に写真を撮っているイメージの写真を撮ってみました。セルフタイマーですと自分の立ち位置が撮影し終わってからでないと正しいかどうかわかりませんので、撮っては修正の繰り返しになりますが、この機能を使えばスマホ画面を見ながら自分が一番バランスの良い立ち位置、姿勢に調整することが可能です。

 また作例の様に太陽のハレーションで自分の顔を隠すなどという細かなレイアウトはやはりスマホ画面でチェックできるこの機能ならではです。

 また出先で良い写真が撮れたら、WiFi機能を利用してスマホに転送、Twitterやインスタグラムへ投稿することも可能です。リアルタイムで反応が貰えると後半の撮影にも気合が入るかもしれません。

 他にもカスタムイメージで仕上がりを調整したり、インターバル合成で星空&ドールの様な写真も撮影可能です。そしてオプションのGPSユニットを購入すれば位置情報を記録すること可能ですし、環境によってはアウトドアモニターも大変使いやすいですが、それらの機能は追々使うものをプラスしていけばよいと思います。

 しかしレンズ込み10万円を切る価格でこの様な高性能なカメラが手に入るのですから、本当に良い時代になったものです。シャッター耐久性も10万ショット迄ありますからこれからもたくさんドルドルしていきたいと思います。

【関連記事】 カスタムイメージを使ってみよう

【関連記事】 「インターバル合成」で星の軌跡が流れる天体写真を撮影

 ところでレンズキットに含まれる18-135mmですが、私の場合ボディのみで購入したので持っていませんでした、しかし高倍率ズームは旅行に行くときこれ一本つけっぱなしに出来そうだと思い、後から購入しました。実際使ってみての感想はとても便利なレンズなので、もし初めての一眼レフカメラなら迷わず18-135mmのレンズも付いたレンズキットを買った方が良いと思います。

 レンズ付きで8万円台、2400万画素はB2程度の印刷物なら十分カバーできる画質です。シャッターの耐久性も10万ショット程度までOKなので仕事でも十分に使えます。リアルでも身の周りでカメラが欲しいという人が居たらまず一番目におススメしているカメラです。

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