マウントアダプター K レビュー

 「マウントアダプター K icon」は現行のペンタックス製一眼レフカメラ(Kマウント)にM42レンズと呼ばれるアサヒペンタックスの古いレンズを装着できるマウントアダプターです。このアダプターがあれば今持っているPENTAX一眼レフを使って、オールドレンズならではの味のあるドール写真を撮影することが可能になります。

■ アダプターで50年前のレンズが装着出来るPENTAX

 「マウントアダプター K icon」の見た目は大きなワッシャーの様な感じです。昔は社外品も発売されていた様ですが、純正には「PENTAX」の文字が刻まれています。

 装着は簡単でKマウント内部に入れてカチャっと引っかかるまで回すだけです。M42マウントもKマウントもフランジバックは同じなので無限遠もきっちり出ます。なおこのアダプターを装着すると他社M42マウントのレンズも装着可能になりますが、M42末期は様々なバリエーションもありましたので互換性のないものや干渉するものもあるかもしれません。

 また今回は「K-1Ⅱ」に装着しましたが、APS-CサイズのKPやK-70にも勿論装着できます。焦点距離約1.5倍も同じくです。

 これでM42マウントのタクマーレンズが装着できる様になります。

■ Yahoo!ショッピングで「タクマーレンズ」を探してみる

■ Amazonで「タクマーレンズ」を探してみる

■ 楽天で「タクマーレンズ」を探してみる

 レンズ一本で、現行機種とは思えないクラシカルな風貌になります。

 それでは早速撮影してみましょう。今回はsmcになる前のコート無しレンズ「Super-Takumar 50mm f1.4」を使用します。詳細な発売年月日は分かりませんが、恐らく50年以上前のレンズです。

■ オールドレンズらしい開放の作例

1/350、f1.4、ISO200、WBマニュアル、C/Iナチュラル

 まずは開放の絞り1.4で撮影してみます。一般的にレンズは開放時に個性や粗が出ます。ですから無難に撮影したい時は例えばf4とかf8位まで少し絞って撮影すると、大抵のレンズでは綺麗な写真が撮影できます。

 しかし今回の様な場合、オールドレンズの個性に惹かれて撮影する訳ですから開放を使って良くも悪くもオールドレンズらしい仕上がりにします。

 まずボケた周辺部分が円周状に流れている感じです。最近の高性能なレンズでは見られない現象でオールドレンズらしい雰囲気です。またドール右側のボケがレモン状になっています。これも最近の高性能なレンズでは真円に近くなっていますのでこんな雰囲気もオールドレンズっぽいなと思います。

 折角なので色々能書きを書きましたが、実際細かいことを抜きにしても先日撮影したD-FAレンズで撮った写真とは全く別物だということは感じて頂けると思います。まだレンズコートが無かった50年位前のレンズですから甘い感じがする反面、柔らかい、面白い感じの仕上がりになります。

 目にピントを合わせたつもりでしたが、前髪にピントが来ています。ピントの合っている部分、レモン状にボケた部分を拡大してみました。クリックで拡大した画像がピクセル等倍を50%に縮小した画像です。

1/500、f1.4、ISO200、WBマニュアル、C/Iリバーサル

 こちらも開放(多分)で撮影した写真です。四隅が少し暗くなっていますが、これは周辺光量不足という現象です。最新のレンズにはあまりない現象ですが、古いレンズを開放近くで使用するとこんな感じになります。

 この現象も少し絞ってf2.8くらいにしてあげるとほぼ気にならなくなるのですが、これもレンズの味と残します。この周辺光量不足は「そのまま写す』という時は見たままになっていないのでデメリットですが、スポットライトが当たっているような雰囲気なので、上手く利用すれば中央の被写体が引き立ちます。

■ カスタムイメージでよりレトロに、より個性的な写真に

 とりあえずオールドレンズらしい作例を見て頂きましたが、PENTAXがオールドレンズを楽しむのに適していると思うもう一つの理由にカスタムイメージの種類が豊富というのがあります。「オールドレンズで無難に撮影しよう」というニーズは多分無いと思いますので、カスタムイメージを積極的に活用して写真に個性を与えていきます。

1/500、f1.4、ISO200、WBマニュアル、C/Iモノクロ

 写真に詳しくない人には「彩度を落とした写真がモノクロ」と考える方もいるかも知れませんが、ただ彩度を落とすだけではつまらない写真になるだけだと思います。

 以前カラーフィルターの講座を行いましたが、この写真でもグリーンのカラーフィルターを使用しました。画面全体を明るくするも、目の黒い部分はしっかり出したいのでキーをハイキーに操作、コントラストや明るさで全体のバランスを調整しています。

 PENTAXのモノクロモードでは(他社にも付いているかもしれませんが)ただ彩度を落とすだけでなく、様々な設定項目がありますのでそれらを駆使すればより自分の目指す風合いの写真にすることが出来ます。

1/90、f5.6、ISO560、WBマニュアル、C/Iナチュラル

 PENTAXの色というと全体的にコントラストや彩度が高いというイメージで最新のレンズにはよく合いますが、オールドレンズでは彩度やコントラストが低いナチュラルも自然な感じで良いと思います。このチュラルをベースに彩度やコントラストを更に落とし、更にシアンを足した写真です。中井精也氏のこの本にあるYurutetsuモードのパクリオマージュです。

1/250、f2、ISO200、WBマニュアル、C/I銀残し

 またPENTAXならではの「銀残し」も使い方によっては良い雰囲気になります。デフォルトではローキー、全体的な色はグリーンになっていますが、これらの設定は変更できますし、設定項目も多いのである日気づかなかった効果に驚くことあります。

 少し渋い、硬派な仕上がりを狙う時には効果を発揮すると思います。

 今回はコーティング前の50mm f1.4を使って作例を作ってみましたが、このアダプターがあればPENTAX以外のM42レンズも殆どが使用できます。

 AF、デジタル、ミラーレスと時代の流れと共にマウントの規格が変わっていくのは致し方のないことですが、PENTAXはKマウントは互換性あり、更に古いM42もこのアダプターだけで使用可能と奇跡的な互換性です。ある意味PENTAXユーザーの特権なので、興味ある方は是非このアダプターでオールドレンズも楽しんでみてください。

icon icon
マウントアダプター K icon(ビックカメラ)
他の取扱店:楽天市場Amazonなど

icon icon
PENTAX K-1 Mark II icon(ビックカメラ)
他の取扱店:Amazon楽天市場など

あわせて読みたい