HD PENTAX-D FA★85mmF1.4ED SDM AW レビュー

 作例が先行しましたが、今回は先週発売になった「HD PENTAX-D FA★85mmF1.4ED SDM AW」のレビューをしてみたいと思います。長所、短所はそれぞれこれから挙げていきますが、とにかく解像度、ボケの美しさと写りは凄いレンズです。PENTAXの本気と底力を感じました。

 まずは私を含め一番驚いたのは「価格」だったのではないでしょうか。いつも通りに他社より1~2万円安い予算を用意して発売を待っていたら、いきなり価格を見て「ええっ!」という感じだったと思いますw。

 以前Limitedレンズ発売当時の話を聞いた時にも価格にまつわる話を聞きました。Limitedレンズはあらゆる制限を取り払って性能のみを追いかけたレンズなので本社側が「材料や手間がこれ位かかっているので、この金額位で売らなければ商売にならない」と金額を提示すると営業側が「PENTAXのレンズはこの金額では売れない、もっと安くないと!」と攻防になったと聞きます。今回の価格決定の際にはこの様な攻防はあったのでしょうか?10年後くらいに裏話を聞いてみたいものです。

 しかし「価格」の件はスペックが明らかになってくるにつれ、納得に変わります。これまでに存在した85mm f1.4とは全く別の次元のレンズ、10年後の市場でも勝負できるレンズなのですから過去に発売された他社レンズと価格を比較すること自体がナンセンスなのかもしれません。

 この様な写真では大きさを把握するのは難しいかもしれませんが、桁違いに大きいレンズです。別に約束事があった訳ではないと思いますが、私の知る限りMFレンズの頃から85mm f1.4というレンズのフィルター径は77mmでした。機動性と画質性能で一番バランスが取れている大きさを突き詰めていくと77mmだったのだろうと思います。しかし「HD PENTAX-D FA★85mmF1.4ED SDM AW」は82mmで5mm大きくなっています。

 このレンズも当初はフィルム時代のFA 85mm f1.4をベースに開発していた様ですが、現行のK-1markⅡの性能、さらに将来の本体性能の伸びしろまで考えると設計に無理があり一から作り直したと聞きます。フィルムからデジタルに変わった頃の本体の画素数は600万画素が一つの目安でしたが、20年でフルサイズですと3000万画素から~4000万画素が標準になっています。もう10年前と同じ土俵では現行ボディに合うレンズは作れないのかもしれません。

 またこのレンズは一番前のレンズが凹レンズになっています。このレンズ構成もかなり特徴的で色々と常識を取っ払った次世代レンズと言えそうです。

 それでは早速フルサイズのK-1markⅡに装着してみます。

 更にフードを装着するとこんな感じです。大きいレンズですが、いざ本体に装着して撮影を始めると持ちにくい、使いにくいといったマイナス面は感じられませんでした。勿論重さはフード付きで1355gありますからそれなりに重いですが、吐き出す写真の素晴らしさを見れば重さも忘れると思います(時と場合によりますがw)。

 最短撮影距離は0.85cmで一般的なところだと思います。ピントリングの回転方向は50mm f1.4と同方向です。「D FA★」のバッジが誇らしげです。

 左から順に「smc PENTAX-FA 77mmF1.8 Limited」「HD PENTAX-D FA★85mmF1.4ED SDM AW」「HD PENTAX-D FA★50mmF1.4 SDM AW」です。大きさ的には50mmも大きかったですが、それが85mmになりさらに一回り大きくなったような感じです。最近の★レンズに限って言わせてもらうともう「PENTAXはコンパクト」とは言えないかもしれません。

 また他社はライト層向けに85mm f1.8というレンズを用意していますが、PENTAX的にはこの辺の層には77mm f1.8 Limitedで対応するのでしょうか。

 同じくフードを装着するとこの様な感じになります。85mmのフードは先端部分いラバーが被せてあるりますので、前側を下にして置く時に都合が良いですし、ぶつけて相手方を傷つける心配がありません。

DETA : 1/200、f1.4、ISO400、WB太陽光、C/I人物

 85mm f1.4は別名ポートレート用レンズと呼ばれていますから人を撮る時便利です。転じて等身大ドール用レンズともいえそうです。これ位寄って開放で撮ると目だけピンが合ってあとはボケてこの様な独特の雰囲気の写真になります。

DETA : 1/350、f1.4、ISO200、WB太陽光、C/I人物

 こちらは身長80cmのドールです、丁度人間の赤ちゃん位の大きさになります。この日は85mmを使って色々写真を撮ってきましたし、また拡大写真も掲載していますので下の作例集もご覧ください。

 折角開放値が1.4でも「フリンジが発生したりして絞らなくては使えない」というのなら残念ですが、このレンズは開放から積極的に使って行けますし、条件が悪くても2.0まで絞ればほぼ普通に写ってしまいます。どんどん開けてこのレンズらしい写真を撮っていきたい気分にさせてくれます。

・ HD PENTAX-D FA★85mmF1.4ED SDM AW とりあえずの作例色々

 お次は夜景写真です、昼に比べ夜間というのは条件が悪くなりますのでよりレンズ性能がはっきり出ると思います。

DETA : 1/4、f1.4、ISO400、WB白色蛍光灯、C/I人物

DETA : 1/2、f2.0、ISO400、WB白色蛍光灯、C/I人物

 開放ではピントの合っていない光源はレモン型になりますが、2.0まで絞ると綺麗な円形になります。この写真だけでもゴーストフリー、フレアフリー、フリンジフリーを達成している高性能なレンズだと分かると思います。こちらも下の記事で夜の写真を拡大画像を含めて検証していますので併せてご覧頂ければ幸いです。

・ HD PENTAX-D FA★85mmF1.4ED SDM AW 開放で夜景を撮ってみる

 やっと発売になった85mmのf1.4、どんな仕様でで来るのかなと待っていましたが、想像以上に凄いです。もう私が言葉を選んで語らなくても写真を見れば一目瞭然、別格の仕上がりです。デカい、重いは欠点として挙げておきますが、レンズ性能としては現状これ以上の高画質は多分無理だろうというレベルに仕上がっていると思います。

 少なくとも僅か1週間ですが等身大ドールを撮ってみて、買った金額のことや重さのことは忘れてしまう位その画質に感動しています。

icon icon
HD PENTAX-D FA★85mmF1.4ED SDM AW icon(ビックカメラ)
他の取扱店:Yahoo!ショッピング楽天市場Amazonなど

あわせて読みたい