PENTAX 645Z レビュー

 今回はPENTAXの真のフラッグシップカメラ645Zをレビューしてみようと思います。センサーサイズが大きい分その表現力はけた違いですが、「実用的に使うレベルではAPS-Cサイズで十分」という考えもありこのレビューをもってこのカメラが必要と言うつもりはありません。

 フィルム時代と比較するとAPS-Cサイズで既に35mm判は超え、フルサイズで中判並、645は4×5並の画質と言われています。既にK-1を使っている時点で25年前なら中判カメラを使っている様なものなのだからあえて645Zは必要ないと思います。

 しかし存在すれば欲しくなるのが人情で結局買ってしまいました。そしていざ使ってみるとK-1の倍の価格だけのことはあります、表現力はKマウント系とは明らかに異なります。「知ってしまう」ということは大変恐ろしいことだと痛感しました。

■ Kマウント機と比較して

 まずはこの645Zはセンサーのサイズがフルサイズより更に1.3倍位大きくなっているのが特徴です。絶対的な大きさは表示モニターにより変わってしまいますが、大きさの比率で見ると上の画像くらいの差があります。

 単純に言うとボケがより大きくなるのですが、一方で645用のレンズは明るくて2.8、フルサイズの1.4と比較すると2段分暗くなりますのでボケが大きいという感じは受けません。しかし背景が綺麗にボケ、被写体が浮き出てくるような画像全体から滲み出る迫力みたいなものはやはり645の方が圧倒的に上です。これは1枚撮って背面モニターで見るだけで特に比較しなくても「あっ、違う!」と感じれるレベルです。

 もう一つセンサーが大きい分より細かいところまで解像した写真が撮れます。何処まで詳細に解像するかという性能は本体センサーの性能とレンズの性能で決まります。現在はレンズの研磨技術が格段に向上していますので、小さいセンサーでも高解像度な写真が得られるのです。

 しかしこの645Zはセンサーが大きくてセンサーの性能に余裕がありますので、フィルム時代のレンズでも細かいところまで解像された繊細な写真が撮れます。

 最新のレンズは高いですが、フィルム時代のレンズは中古で買うとそれこそ1/10位の価格で買えますからまずは本体を買ってレンズは安い中古で我慢、少し予算に余裕が出来たらレンズを買って最高の画質を楽しむという2段階配備が可能という点も購入に踏み切れた理由の一つです。

 しかし本体にここまでの性能があるのですから、将来は最新のレンズを購入して本当の高画質を味わいたいところです。使用レンズは最新のレンズではなく「smc PENTAX-FA645」シリーズですが、現行レンズですしメーカーでも十分性能を発揮する組み合わせと言って頂いているので、何枚か作例を紹介したいと思います。

 今回の作例は全て「smc PENTAX-FA645 45-85mmF4.5」を使用して撮影しています。

DETA : 1/350、f4.5、ISO200、WBオート、C/I人物

 望遠側の85mm端にして撮影してみました。ズームレンズなので開放でもf4.5ですが、やはりセンサーサイズが大きいので背景も綺麗にボケてくれます。

 ピンを合わせた手前側の眼周辺を拡大して見てみると、開放ということもあり少し柔らかい描写です。現像でカリっと仕上げることも可能なレベルですが、ここはレンズの持ち味ということでそのまま掲載しました。クリックで拡大した画像がピクセル等倍を50%に縮小した画像ですが、髪の毛などを見ると少しボケたところも潰れることなく非常に詳細に解像しているのが分かります。

 後ろの玉ボケは花に光が反射した光源ですが、この様な感じです。レンズ性能に大きく左右されるボケですが、この様な感じに仕上がっています。

DETA : 1/60、f8.0、ISO560、WB白熱灯、C/Iほのか

 少し絞ってf8.0で撮影しています。ピントの合っている綿帽子は質感が伝わってくるほど繊細に写り、背景は自然かつ綺麗にボケています。

DETA : 1/60、f4.5、ISO200、WBオート、C/I鮮やか

 こちらも落ち葉に反射して光る光源を玉ボケにしてみました。

DETA : 1.5sec、f4.5、ISO400、WBオート、C/I人物

 夜景も美しく写ります。夜の撮影での検証は下の記事でも詳細に分析していますので参考にしていただければ幸いです。

・ smc PENTAX-FA645 45-85mmF4.5、開放で夜景を撮ってみる

 やはりこれ位小さな画像にしてもセンサーサイズの余裕みたいなものが感じられます。

■ 645Dと比較して

 次に645Dも使っていたので記憶に残っている範囲ですが、思ったことを書いてみようと思います。

 画素数は645Dの約4000万画素あれば十分なので5140万画素の645Zになってファイル容量が増えたな位ですが、CCDからCMOSになり高感度性能が向上したのは大変便利です。645シリーズはボディ内手振れ補正がありませんので暗所で頼れるのは高感度だけです。ISO204800まで使えるのはやはり有難いです。

 また私の場合ドール目線のローアングルの多用しますので、チルト式モニターも便利です。またKマウントと比較して動きが遅い感じ(駆動パーツも大きいですし、ファイル容量も大きいので仕方ないのですが)の645シリーズですが、645Dよりは格段に向上しており、色々な面で645Dでは億劫に感じた撮影が645Zになり苦にならなくなりました。

 やはりセンサーサイズが大きいだけに画質が良いのは当たり前ですが、本体+レンズを一緒に揃えると100万円近い金額になってしまうのでなかなか踏み込めないジャンルでした。しかしフィルム時代から生産されている「smc PENTAX-FA645」シリーズが実用的に使えますのでこの辺を上手く利用すると645画質が現実的になってきます。

 「smc PENTAX-FA645」シリーズの中古は新品価格の1/10で市場に並んでいますのでまずは本体を購入して、予算に余裕が出来たらD FA645を投入する二段階戦法が採れます。そう考えると私も645画質は道半ばという感じですが、やはりKマウントとは一線を画す素晴らしい描写だと思います。

icon icon
PENTAX 645Z icon(ビックカメラ)
他の取扱店:Yahoo!ショッピングAmazon楽天市場など

あわせて読みたい