HD PENTAX-D FA 15-30mmF2.8ED SDM WRレビュー
購入から二年経過したレンズですが、今回は「HD PENTAX-D FA 15-30mmF2.8ED SDM WR」のレビューをお届けします。新鮮味が無い反面二年使っていますのでこのレンズの素晴らしさはよく理解していますので、そんな感じが伝われば幸いです。焦点距離15mmというワイド感や大口径レンズならではの描写では文句無しの1本ですが、そこそこ重量はあります。
内容物はこんな感じです。レンズ本体、フード、前後キャップ、ソフトレンズケース(S120-160)、保証書、取説です。パッケージ、ソフトケースとも24-70と比較して大きいです。
その形状やレンズ構成からTAMRONのA012と噂されるのは24-70同様ですが、PENTAX基準のHDコーティングを施しクイックシフト・フォーカスも付いています。私的に約2年使った感想は後ほど作例も見て頂きますが、「メーカー純正を謳うf2.8通し」に相応しいレベルだと思います。描写で不満は全くありません、素晴らしい1本です。また価格は私が購入した発売当初は20万円以上しましたが、現在は17万円台程度になっていて、価格以上の性能だと思います。
しかし24-70同様大口径レンズが吐き出す画像は最高ですが、その分重量はPENTAXらしくなく重たいです。重量は覚悟しておいてください。
「D FA」レンズなのでK-1に装着すると大きさも的にも丁度よく、デザイン的にもマッチングしていい感じです。
超広角レンズ故にフィッシュアイの様な雰囲気で、勿論レンズフィルターは装着できません。フィルターが装着できずこの様にレンズが剥き出しだと不安ですが、焦点距離を30mm側に持っていくと少しレンズが引っ込みますので、移動時や、キャップ装着時は30mm側に持っていく癖をつけると事故が防げるかもしれません。
また15-30は距離(ピントリング)の回転方向がPENTAX標準と逆です。AFを使用している時は問題ないですが、「15-30のピントは逆」だと覚えておいてください。また簡易防滴ですが、マウント側にはシーリングのパッキンがあるのは24-70と同様です。
綺麗、デジタル時代らしい高い解像感、大口径ならではの美しいボケなどの評価は個人差もありますのでサンプル写真を3枚用意してみました。購入の際の参考にしていただければ幸いです。
PENTAX K-1 Mark2,HD PENTAX-D FA 15-30mmF2.8ED SDM WR(1/500 f2.8 ISO400 太陽光 C/I鮮やか )
とりあえず15mm端で1枚撮影してみます。開放なので若干の周辺光量の減光はありますが、綺麗な描写だと思います。超広角故に周辺が流れるような描写になりますが、雲の描写を見ると超広角レンズならではの開放感を感じられます。
PENTAX K-1 Mark2,HD PENTAX-D FA 15-30mmF2.8ED SDM WR(1/1000 f2.8 ISO400 WBオート C/I雅 )
こちらは30mm側を使用してバリバリの逆光下で撮影してみましたが、フレアがほとんど出ていません。僅かにドール右側に見えますが、HDコーティングによる恐ろしい程の耐逆光性能だと思います。
PENTAX K-1 Mark2,HD PENTAX-D FA 15-30mmF2.8ED SDM WR(1/8000 f2.8 ISO400 WBオート C/I風景 )
再び15mmで遠景を撮影してみました。一枚目同様画面周辺に行くと流れるようなボケが発生するのは超広角レンズの為致しかたないところですが、大口径レンズらしく中央部では開放から木々のディテールまで綺麗に解像しています。
標準ズームに比べ使用頻度は少なくなるレンズですが、ここ一番ワイド感を出したいとき使いたくなるレンズです。本体と違い一生モノとまではいかなくても、長く使えますし、描写も大口径らしく美しいので私的には満足度の高い1本です。