盛り上がりつつあるドール写真の世界

 私は1/12サイズから等身大ドールまで撮っていますが、これは先日等身大ドールを撮影していた朝の話です。東京でもヒガンバナが見頃になってきた週末、やはり日中は多くのカメラマンさんらいらっしゃるのでと早朝に撮影していました。

 しかし花の見頃は10日から2週間ですから早朝でも何人かのカメラマンさんと出会いそして挨拶を交わしたのですが、そのうちの一人の方が、「こんな大きいのは珍しいですね。これ位(手で60cm位の大きさを作りながら)のと撮影している方はよく見かけますが」と仰いました。

 早朝に来ている事、その方の持っている機材を見れば写真が好きでかなりの頻度で撮っていらっしゃることはすぐに分かります。多分一年を通して色々な場所で写真を撮っているのでしょう。そして何度かドールと一緒に撮影している風景を見たのではないかと思います。

 多分ドール撮影人口というのは飛躍的に増えているのではないかと思います。おかげさまでうちのサイトも多くの方に読んで頂いています。SNSを見ても様々な方が撮られた素晴らしい写真がいっぱいです。とても嬉しい話です。

 またその方の口調はヒガンバナの前でドールを撮ることに否定的ではありませんでした。もし以前の撮影場所で嫌な思いをしていたら私とこの様な会話にはならなかったかもしれません。何処の誰かは知る由もありませんが、その方がきちんとマナーを守ってドール撮影していたので好意的な印象なのではないかと思います。

 会話はほんの二言三言でしたが、ドールを撮影する人は増えたなと嬉しい反面、「私自身も襟を正さねば」と思った朝でもありました。もし私が「ベストショットを!」と群生の中に入って行き花を踏み付けたりしていたら「この人は頭がおかしい」ではなく「ドール撮る人は・・・」と主語が大きくなってしまうかもしれません。そして多くの人に迷惑をかけてしまいます。

 見頃を迎えたヒガンバナ。それ自体に存在感、美しさがあり多くのカメラマンが「昨年よりもっと良い写真を撮ろう!」とレンズを向けるのも納得できます。

 しかしそこに+ドールが私たちのドール写真です。ヒガンバナに驚くドールを撮ることも出来ますし、ドールの美しさを引き立てる調味料にヒガンバナを使うことも考えられます。ドール+ヒガンバナの表現の可能性は無限大です。

 思い起こせば私がドール写真を始めた19年前は「外で撮る」ということ自体が一般の想像を超えていた時代でした。ですのでまだドール写真の歴史というのは浅く一般に浸透してきたのは10年~15年位ではないかと思います。成熟した他の写真ジャンルと異なりまだまだ開拓の余地のある面白いジャンルではないかと思っています。

 何事も急激にとなると反動が起こりますので、ゆっくり少しずつこのジャンルが盛り上がって成長してくれれば、ドール写真を撮っている一人として嬉しいなと思います。

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