smc PENTAX-FA31mmF1.8AL Limited レビュー

 「LimitedレンズがあるからPENTAX」という声もある程の銘玉FA Limitedレンズは3本ありますが、今回は広角系の「smc PENTAX-FA31mmF1.8AL Limited icon」をレビューしてみたいと思います。

 FA31mmの発売は2001年、フィルム全盛の時代、高価ながらもデジカメが少しずつ台頭してきた頃のレンズです。2001年の話をすると他社ですが、NikonがD1xというデジカメを発売、547万画素で61万円という時代です。

 実際私自身も当初は「そんな古いレンズを有難がっている様では・・・」と思っていたのですが、ショールームで「まあそう言わずw、一度使ってみてください。」と77mmを手渡され実際撮ってみてお気に入りになった経緯があります。

 そんな訳で今回は広角単焦点を持っていないこともあり、31mmの焦点距離を選んでみました。やはり撮ってみると77mmの時の様な「何じゃ、この気持ち良さはっ!」という見ていて気持ち良い描写に「買ってよかった」という感想しかありません。

■ まずは外観など

 という訳で早速開封です。本体以外にLimitedレンズお約束の巾着、FAレンズ共通の取扱説明書、保証書が同梱されていますが、最近のレンズと比較するとレンズ自体も小さいので箱もコンパクトです。

 「キャップを外したらすぐに撮影出来る」用に設計されていますのでフードは一体式でキャップもアルミ製の被せ式です。裏にフェルトが貼っているのも他のレンズ同様です。

 レンズ本体の外観を見ていくとフィルム時代に作られたレンズだけに絞りがレンズ側で操作できるようになっています。個人的には赤ラインを中心とした被写界深度を記している白ラインがお気に入りです。

 その横には緑色のポッチがありますが、これはフィンガーポイントと呼ばれる七宝焼きで作られたパーツです。一般のレンズではプラパーツでしたが、Limitedレンズでは七宝焼きを用いているところも自慢の一つでした。

 このフィンガーポイントはフィルム時代にはレンズ取り外しボタンと位置を合わせてあげるとレンズが着装できるというものでしたが、デジタルカメラになってからはレンズ取り外しボタンの位置が変わり多分「単なる飾り」に成り下がってしまったのではないかと思います。

 アルミの削り出しで作られた鏡筒の質感はLimitedレンズならではです。この質感に合わせて先程申しました被写界深度の白いラインがLimitedレンズらしく手この角度から見るLimitedレンズが好きだったりします。

 今回はK-1MarkⅡに装着して試写してみます。31mmはGRのフルサイズ換算28mmという焦点距離に近かったり、一般的な35mmにも近い画角ですので使いやすい画角です。普段大口径レンズや大三元を装着する機会の多い私としては「K-1ってこんなにコンパクトだったんだ!」という新たな驚きもあります。

 それではいくつか撮ってみた写真をご紹介したいと思います。

■ 作例

 まずは開放のf1.8で撮影してみました。ピントは目に合わせていますが、ピントの外れた後ろ髪や洋服が溶けるように優しくボケています。背景のボケも暴れることなくしっとりとしたボケ具合です。

 拡大してみます。クリックで拡大した画像がピクセル等倍を50%に縮小した画像です。背景も綺麗にボケていますが、やはり後ろ髪の柔らかく溶ける様なボケ方が印象的です。

 「ミスターPENTAX」こと池永一夫氏は以前講演の中で「Limitedレンズは開放を使って欲しい」と仰っていたので先程の写真は開放で撮影しましたが、一方「近撮の場合はf2.4を使用すると良い絵になる」とも仰っていたのでこちらはf2.4で撮影してみました。

 今度は横位置でf2.8まで絞って撮影してみました。f2.8・・・GRⅢの開放値と同じです。ところでこの写真は右上が少し開いてしまいもう少しギュッと構図を引き締めたいところです。

 そこでAPS-Cクロップを使用してみました、こちらの方が構図的には隙が無くて良いのではないでしょうか。記録サイズは4800×3200になってしまいますが、35mm換算で47mmの画角、ほぼ50mmの標準的な画角になります。

 先程「K-1ってこんなにコンパクトだったんだ!」と感じたと書きましたが、31mmという画角はそのままの31mmという画角、APS-Cで使うと50mmに近い47mmでGRⅢ的な使い方も出来そうです。(GRⅢは28mm、35mm、50mmのクロップですが、31mmLimited+K-1は31mm、47mm、スクエアのクロップになります。)

 D-FA85mmf1.4の様なゴツい図体ではないにもかかわらず、吐き出す絵は「ピントの合っている部分はシャープ、ボケは優しく溶ける様な感じ」であまり細かいことを言わない私でも「別格だな~」と感じるレンズです。昨日買って今日感動し、今満足しながらレビューを書いている訳ですが、実のところはこのレンズを20年前に作っていたことの方が遥かに驚きで、PENTAXの底力を感じているところです。

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smc PENTAX-FA31mmF1.8AL Limited icon(ビックカメラ)
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