カラーマネージメントモニター

 家電量販店のモニター売り場に行った時、「同じものが映し出されているにもかかわらず、そのモニターごとに微妙に色が違った」のを見たことはありませんでしょうか。モニターは個体差でそれぞれ発色する色味や濃さが若干異なります。

 この色が異なる状況下で「表示されている青色は美しいか否か」や「明るさは適正かどうか」などを議論してもあまり意味がありません。そこで基準となる色を決めてその色に調整する機能が付いた「カラーマネージメントモニター」というものが存在します。

 この「カラーマネージメントモニター」で適正に調整したモニター同士では同じ色を見ることが出来、同じ土俵で色について議論が出来る訳です。またこの「カラーマネージメント」の考え方はプリンターやプロジェクターなどの出力にも適用出来ます。カラーマネージメントされたプリンターで出力された画像はモニターのRGB、プリントのCMYKで表現できる幅は異なりますが、似た様な画像を得ることが出来ます。

 そこである程度色を突き詰めていくと「カラーマネージメントモニター」が必要になってきます。という訳で私のパソコンもメインのモニターは「カラーマネージメント」対応になっています。しかし「カラーマネージメントモニター」もピンキリで高いものは数十万しますが、私は安い店では2万円台で購入できる「ViewSonic カラーマネージメントディスプレイ VP2458」を使用しています。

 高いものは表示色も多かったり仕事の内容によってはそれなりのものが必要になってきますが、私の場合カラーバランスと明るさを調整出来れば良いと思いましたのでこの機種を選択しています。後述しますが、「カラーマネージメント」にはさらに「カラーマネージメント i1 Display Pro icon」も必要になってきますのでその予算との兼ね合いもあります。

 正面にあるのがカラーマネージメント対応モニターで右側のモニターが非対応のモニターです。非対応のモニターでもプロファイルである程度の調整は可能ですが、ハードウェアキャリブレーションが出来るカラーマネージメント対応モニターの方がより正確な色を表示できます。

 写真を見ると同じWindowsの背景の青色が微妙に異なります。この状態で正面のモニターを見ている人と右のモニターを見ている人が表示されている色について議論してもあまり意味が無い訳です。

 色に拘り始めたら、具体的にはRAW現像で0.3段くらいの露出補正をする様になったり、ホワイトバランスもシチュエーションのプリセットだけではなく微調整を行う様になったら「カラーマネージメント対応モニター」を検討してみてください。

 同じ画像でもモニターが調整されているか否かで見える写真の雰囲気は変わってきます。例えば右のモニターを使いながら「少し緑色が強いな、そして明るすぎる!」と間違った色を基準に色を調整してもそれは徒労になってしまいます。

 ホワイトバランス微調整の1~2段分や露出の±0.5段位の小さな差は市販されている一般的なモニターでは殆ど誤差のレベルとして扱われます。RAW現像でこの辺の調整まで踏み込むならやはり表示されている色が狂いが無く正しい必要があります。それを調整できるのがカラーマネージメントモニターです。

 私の使用しているViewSonicの他、EIZO、BenQなどもカラーマネージメントモニターでは定評のあるメーカーです。ただこれらのメーカーが作っているモニター全てがカラーマネージメント仕様ではありませんので、購入時は「カラーマネージメント対応」のものを選んでください。


ViewSonic カラーマネージメントディスプレイ VP2458(Amazon)
ViewSonic カラーマネージメントディスプレイ VP2458(楽天市場)

 ところで「カラーマネージメント対応モニター」での色調整にはモニター本体だけではなく「カラーマネージメント i1 Display Pro icon」も必要になってきます。このセンサーでモニターの発色を読んで本体側でRGBの出力を調整する訳です。「カラーマネージメント」を始めるならモニターだけでなく「カラーマネージメント i1 Display Pro icon」分の予算も用意しておく必要があります。

 また非対応のモニターでも「カラーマネージメント i1 Display Pro icon」があればプロファイルである程度の色を調整することは可能ですので、「カラーマネージメント対応モニター」を購入した際サブモニターに格下げしたモニターも付属のソフトを使用してある程度色の調整が可能です。

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カラーマネージメント i1 Display Pro icon(ビックカメラ)
他の取扱店:楽天市場Amazonなど

 正しい色が表示していないモニターを使用して「色に拘る」というのは例えると「ゴールを決めずに走り出す」とか「定規を使わず直線を引く」という位勿体ないことだと思います。先程も申しました通りRAWで細かい追い込みをする様になったら是非カラーマネージメントモニターの導入を考えてみてください。こだわりや努力がより高い結果を生むようになると思います。

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