フィルムを自家現像してみよう(モノクロ作業実践編)

 白黒の自家現像は比較的容易であると同時に「写真作品を作っている」という気持ちにさせてくれ楽しいものです。また薬剤もカラーと比較して少量安価で手に入りますので敷居も低い感じです。前回必要な物と環境をご紹介しましたが、今回は実際の手順について説明していきたいと思います。

 「フィルムピッカー 」で収納されたフィルムのベロを出します。ベロが出た状態でカメラから取り出されていればこの作業は必要ありません。

 フィルムの細くなっている部分を下の写真の様にカットします。写真の様に角を丸めておくと次のリール巻き作業時に引っ掛かりがありません。

 リールへの装填は「 ダークバッグ 」の中でで行いますが、初心者は先端のみ刺しておくと作業がしやすいと思います。カメラに装填する時に引っ張り出した分の長さなら既に感光しているのでパトローネから引き出しても問題ありません。

 準備が出来ましたら「 ダークバッグ 」にタンク、内蓋、外蓋、リール、フィルムを入れます。「リールへフィルムを巻き付け~それをタンク内に収納、中蓋、外蓋をする」までの作業をダークバッグで行いますので必要な物は全て入れておきます

 ダークバッグでの作業中。いくら時間がかかっても問題ありませんので慎重に作業しましょう。また作業中は光が全く入りませんが、手を引き抜く際は光が入る可能性がありますので作業が終わるまでは手を引き抜かない様に注意してください。

 またこの作業は目隠しをして作業を行うのと同じなので、あらかじめ一本未撮影のフィルムを犠牲にして自信が持てるまで何度も事前に練習することをおすすめします。まずは目で見ながら明るい場所で動きを確認して、慣れたらダークバックの中で装填作業を何回か練習すればよいかと思います。

 現像タンクにフィルムを収納出来ましたらいよいよ現像です。パッケージに定められた比率で希釈して現像液、定着液を作ります。

 現像作業は風呂場で行うと水の確保や万一液をこぼした時の対処などで便利です。時間を計測する為キッチンタイマーが必要ですが、当初は写真の様に鉄道時計を吊して作業していました。現像液のパッケージ裏に記載されている現像時間を目安に現像してみます。

1・現像

 ぬるま湯を入れ約2分ほど予備洗浄を行います。これは現像液を入れた時気泡が出ないようにする為の作業です。洗浄が終わったらぬるま湯は捨てます。

 現像液を入れ、1分間連続攪拌(ゆっくり上下を逆さにする(砂時計のように))を行います。その後は50秒放置、10秒攪拌を現像終了時間まで繰り返します。(説明書と異なりますが、私はこの数値でやっていますが問題はありませんでした。)

 現像終了時間が来たら現像液をボトルに戻します。

 タンクに水を入れ、5秒ほど振って水を捨てたあと再度水を入れ15秒程度振って水を捨てます。もう一度水を入れ15秒程度振って水を捨てます。これは停止液を使用しない代わりの作業になりますので、素早く確実に洗い流します。

2・定着

 定着液を入れる

 10秒攪拌、50秒放置を繰り返し5分間定着作業を行います。

 定着終了時間になったら定着液をボトルに戻します。

 タンク内に水を入れ15秒ほど振って水を捨てます。定着液の洗浄はこれで終わりです。

3・洗浄・乾燥

 ドライウェルの希釈液をタンクに入れ15秒ほど振って液をボトルに戻します。タンクを分解しリールを取り出しシャワーで水をかけて洗浄は終了です。

 ドライウェルを使用しているのでそのまま吊り下げ乾かせば綺麗に乾燥しますが、作業効率を上げる為に私の場合は「フォトスポンジ 」で軽く表面を一回なぞってあげています。軽く拭いてあげると乾燥までの時間が短縮出来ますし、ドライウェルのおかげで水滴が残っていても綺麗に仕上がります。 

 ネガが完全に乾燥したらネガケースに規定枚数分ずつカットして収納します。カットは後ろのコマからカウントするとやりやすいと思います。ちなみに35mmは1列6コマ、6X6は3コマ、6X7は2コマずつです。ネガケースは下の様な商品が整理にも便利です。

 最後に使い終わった現像液の処理についてですが、ネットでも個人レベルなら下水に流してもいいという意見とダメが交錯しています。やはり環境だけを考えたら廃液処理業者に依頼するのがベストですが、実際不定期に少量の液を個人が業者に依頼するというのも難しそうな気がします。

 そこで私は雨の当たらない場所にバケツを置きそこに廃液を放置、乾燥させ結晶を袋に入れ燃えないゴミとして処理しています。布や新聞紙に吸わせ燃えるゴミにすることも考えましたが、燃やした時のガスが心配だったのでこの方法が環境に対するダメージが少ないかと考えています。もしもっと良い方法があったら教えてください。

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