旧日立航空機立川工場変電所

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 今日は東大和南公園に残る「旧日立航空機立川工場変電所」を見学したいと思います。こちらはその名の通り飛行機を作る向上の変電所でしたが、戦時中はその為攻撃を受け壁面には機銃掃射受けクレーター状の傷が無数に存在する戦時遺構です。

 現在この建物の周辺は東大和南公園として整備され、週末などは家族連れで賑わいます。戦時遺構の雰囲気と家族連れの歓声という相反するものが混在する空間になりますが、建物自体は大変見応えのあるものです。

 建物全景です。写真の様に柵で囲われ普段は外観のみの見学となりますが、月1回程は内部の見学会も企画されています。(現在は新型コロナウィルスの影響もあり見学会は休止されていれうようです。見学会の再開などは下の公式ページをご覧ください。)

・ 戦災建造物 東大和市指定文化財 旧日立航空機株式会社変電所(東大和市ホームページ)

 建物正面に残る無数の機銃掃射の痕跡。

 コンクリート表面に無数のクレーター状の傷がありますが、幸い鉄筋コンクリート製の建物本体は致命的な損傷を受けず戦後も平和産業の向上として活躍を続けました。

 「65」という数字と変電所の文字。当時工場は多くの建物が敷地内にあったと思われますので「65」という数字は65号棟という意味だったのかもしれません。

 入り口にも「変電所」の文字があります。高圧の電気を扱うのには危険を伴いますので「関係者以外立入禁」の文字も下側にあります。

 裏側に回ると屋内引き込み線とアングルが残っています。

 屋内引き込み線をアップで撮影してみます。こうした設備は当たり前ですが、「メカニカルに格好良く配置している」訳ではありません。必要に応じ機能的に配置されているわけですが、変電所設備には詳しくないのでこの辺について詳細に語ることは出来ません。

 変電所の遺構というのも数多くありますのでこの辺の知識も身に着けておきたいものです。

  建物裏側の広場には碍子、電線、トランス等がオブジェのように置かれています。この辺のものは変電所内部から取り出したものなのか、他の場所から持ってきたものかは分かりません。

手前の変圧器か変流器のような箱には「NISSIN」のロゴがありますので日新電機製造の部品と思われます。こちらは現存する企業で現在も変圧器など電気にまつわる部品を製造しています。

 西武拝島線や多摩都市モノレールの玉川上水駅にも近く、周辺はベッドタウンという感じでマンションなども多いロケーションですが、そうした交通の便が良いところにも貴重な戦時遺構が残っています。機銃掃射の痕跡が残るコンクリートと周辺の家族の歓声が平和の尊さを改めて感じさせてくれるスポットです。

住所 東京都東大和市桜が丘2丁目167−18
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