四日市あすなろう鉄道
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三重県の四日市にある四日市あすなろう鉄道は日本に僅か3社しかない特殊狭軌(ナローゲージ)の鉄道会社です。またこの鉄道は内部駅まで行く本線の内部線と、日永駅から分岐して西日野駅に向かう支線の八王子線の二線で構成されていますが、この様に支線が分岐しているナローゲージということでは日本で唯一の鉄道会社です。
まず「ナローゲージ」とは何か?という話から入りますが、「ナロー=狭い、細い」ですからレール幅の狭い鉄道を指します。日本の在来線の線路幅はJRの1067mmを基準に多くの鉄道会社がこの1067mmを採用していますが、このあすなろう鉄道では762mmとJRの3/4程度、上を走る近鉄の1435mmと比較すると約半分の線路幅です。
2012年に当時の事業者であった近鉄はこの線を廃止してバス転換することを提案しました。しかし四日市市は鉄道での存続を望み、2014年から四日市市が第三種鉄道事業者として鉄道施設や車両を保有し、四日市あすなろう鉄道が第二種鉄道事業者として運行を担当するという形態となりました。
あすなろう四日市駅で撮影したレールの写真です。鉄道に詳しい人ならこの写真を見てATS地上子が軌間の外に設置されていることに違和感を感じるかもしれません。線路幅が狭く軌間内に設置できない様です。
このナローゲージですが、半世紀位前には北海道の簡易軌道をはじめ日本全国にそこそこの数が存在しました。しかしやがてバス輸送やマイカーによって淘汰され、冒頭書いたように現在では日本に三事業者のみとなっています。
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やはりナローゲージと一目見て分かる所はこの面構えだと思います。線路幅が狭い分顔が縦長になってしまいます。
同地区を走るJR東海の車両313系と比べてみると顔が縦長であることが際立つと思います。
それでは車内を見てみましょう。やはり顔が縦長な分、車幅も狭いですから車内も特徴的です。
幅が狭い分二人掛けシートを左右に配置できませんので、一人掛けのシートが左右に並びます。一人旅や横幅の広い人なら横を気にしなくて良いので都合良さそうですが、二人連れ以上ですと並んで座ることが出来ません。
それでは早速シートに座って内部駅までの旅を楽しみましょう。16~17分の小さな旅ですが、クロスシートですので車窓を楽しむには便利です。
運転席を見ると運転士が中央に座っているのが新鮮です。一般的には電車運転士は車両左側に座っていますが、車幅が狭い為この方が都合が良いのでしょう。
運転台は一般的な機器ですが、やはり中央に設置されているのはこの鉄道ならではで新鮮な見た目です。しかし一時期は廃線の危機もあった地方鉄道ですが、運行には携帯端末も必要な時代になっている様です。
16~17分で終着駅の内部駅に到着です。四日市への通勤圏内ですから、市街地の家の家の間を走っていくような様子で、車窓もまた独特です。
急カーブに対応した幅が広い連結面間と転落防止ゴム。車体側のフィンは中に冷房機器が収まっています。
内部駅脇には当鉄道の車両基地が併設されています。
こじんまりした木造駅舎に脇の車両基地、鉄道模型でも再現してみたくなる様な風景です。
途中の日永駅では内部線と八王子線の分岐も行われます。
日永から西日野までは僅か1駅、3分の旅です。片側1線のホームに横付された電車は6分ほど停車したら再び日永駅、あすなろう四日市駅へと戻っていきます。
八王子線なのに、終点の駅名は西日野これには理由があります。この八王子線はかつて伊勢八王子駅まで通じており、西日野駅は途中駅でした。八王子の名称はその時の由来のものです。
そしてもう少し当時のことを話すと当時はこの八王子線が本線で内部線は鈴鹿線と呼ばれた支線でした。しかし水害で西日野-伊勢八王子が廃線になり現在の様な運行になりました。写真が現在の西日野駅です。電車が到着すると運転士がそのまま改札へ向かい集札業務を行います。
ちなみに四日市あすなろう鉄道を訪れるなら「1dayフリーきっぷ」がおすすめです。大人550円で一日乗り放題のお得な切符です。また日中はあすなろう四日市-日永間はおよそ15分に1本の電車が走っていますので、気軽に途中下車が可能です。
住所 | 三重県四日市市日永1丁目14 |
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