悲別ロマン座

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 「悲別ロマン座」は昭和28年に竣工した住友歌志内坑職員厚生施設の「上歌会館」が前身です。歌志内坑が閉山してからは暫く使われることなく放置されていたようですが、映画「幸福の黄色いハンカチ」のロケ地として使用されたり、その後「昨日、悲別で」が放映されたことをきっかけに「悲別ロマン座保存会」によって管理されている建物です。

 以前は5月から10月にかけ喫茶店の営業があった様ですが、コロナ禍を境に臨時休館中の模様です。しかし2023年後半から日本経済も少しずつ元に戻りつつあり、2024年には営業を再開されるかもしれません(根拠がある訳ではなく、あくまでもして欲しいという願望だけです)。

 雪山のロッジの様な形状は冬季の雪に都合の良い形状なのでしょうか。コンクリートで造られた独特の形状の建物は70年近い歴史がある建物ですから、この建物を見られただけでも感動です。

 しかし考えてみると住友石炭関連でいうとこの上歌会館、隣町の赤平立坑、奔別の立坑と色々残っています。ここは住友石炭や地元の方の理解や協力が無いと取り壊しになっていたと思いますから感謝したいところです。

 「悲別ロマン座」の「マ」が曲がっていますが、これがまた自体と併せていい雰囲気を出しています。昭和28年竣工の建物ですから当時の映画館、劇場といった施設の意匠を知る上でも貴重な建物です。

 冒頭に書きましたが、当時炭鉱が栄えていた頃は福利厚生も充実していて、こちらは住友石炭の映画館、舞台といった多目的ホールとして建設され、映画館は別にもう一つあったと聞きますので、石炭で栄えていた当時の街の活気が想像できます。

「やってないってよ!」

 「休業日」みたいなありふれた看板ではなく「やつてない」という文字がストレートで面白くて思わず一枚撮影してしまいました。中も見て見たかったし、腹も減ったので少し残念ですが、コロナ禍の影響では仕方ありません。

 この看板は同じく「昨日、悲別で」のロケ地であった旧上砂川駅駅舎にもありましたので、この作品に関係があるのかもしれません。

 軒下のテーブルには記帳できる思い出ノートがありました。ここを訪れた人の想いが色々と書かれています。

 「昨日、悲別で」の脚本を書かれた倉本 聰さんの詩も飾られています。

 道路側に置かれたトロッコ、かつて歌志内が炭鉱の街として栄え、ここが炭鉱の福利厚生施設だったことを物語っています。

 コロナ禍の影響で臨時休業が続いているという残念さはありますが、外から眺めただけでも魅力ある建物で、ここで昼食を頂きたいという想いは実際に建物を見ると益々強くなりました。今後営業を開始したら是非自慢のメニューを頂きながら中も拝見させて頂きたいと思っています。

住所 北海道歌志内市上歌
ホームページ 悲別ロマン座_公式ホームページ「昨日、悲別で」
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