PENTAX KF レビュー

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 本日は先月末に発売になったPENTAX KFをレビューしていきたいと思います。一言で言うとエントリー機並みの価格で中級機並みの性能というカメラです。

■ ザックリKFとは

 まずは本体約684g(バッテリーやSDカード含む)と比較的軽量なボディの中には防塵防滴機能も備わっています。実際私はK-1ⅡやK-3Ⅲも使用していますが、林道などへ持って行く手頃で、しかもタフなカメラということで今回導入致しました。

 価格的に初めての1台としては勿論、普段使い用の2台目、3台目にも有用なスペックだと思います。数字的なスペックでは最高ISO感度102,400有効画素数2424万画素連続撮影枚数秒6コマ等は他社と比較して一長一短はありますが、このカメラで撮れない写真は無いと言い切れます。価格まで含めるとお買い得感あるカメラだと思います。

 装備品はバッテリーチャージャー、ストラップ、ソフトウェアCD、取扱説明書、保証書などです。PENTAX従来のバッテリーと形式は同じですが、チャージャーがUSBタイプに変更になっています。

 ソフトウェアではRAW現像に使うDCU5が入っていますので、RAW現像を使用したこだわりの作品作りが可能です。

■ 弱点も挙げておく

 一方一眼レフであるが故の弱点もあります。ここら辺は言わないのもおかしいので私が感じている点を2点お話ししておきますと一点は小型、軽量という問題です。確かにKFは一眼レフとしてはコンパクトですが、ミラーレスにすると500gを切ることも可能ですし、大きさも特に厚みを薄くすることが可能です。

 もう一点AF測距点の数がミラーレスと比べ圧倒的に少ない11点です。しかしf2.8以下の明るいレンズの場合結局精度の高い中央しか使わないのであまりこの辺は気にしていませんが、ミラーレスですと200点を超える様なモデルもあります。

 むしろAFに関しては航空機など動体撮影時に、一眼レフならではの位相差検出AFが動いている被写体にもピントを合わせやすい、高速オートフォーカスなので気に入っています。将来はミラーレスもこのレベルになってくるとは思いますが、現状では位相差検出AFの方が気に入っています。しかしいずれにせよ重量、大きさ、測距点数はミラーレス機と比較して劣る点になります。

 それではこのカメラを選ぶメリットはと言うことですが、私的に感じている3つのポイントを紹介していこうと思います。

■ 光学ファインダー

 現在他社はミラーレスに移行してしますので、2021年以降に一眼レフ機を新たに登場させたメーカーは記憶ではPENTAXだけです。2022年に登場した一眼レフはこのKFだけです。ここの見え方はシャッターを切る最終決断に必要な所ですから特に重要だと思います。

 光が直接入ってくる光学ファインダーの一次情報と、センサーが得た光を画像変換した液晶の二次情報では私は前者が圧倒的に使いやすいと思っています。

■ 豊富なカスタムイメージ

 私がPENTAXを使い始めた理由の一つに色とカスタムイメージがあります。色は好みもありますが、カスタムイメージは他社に比べ異様に多く、また細部の設定も細かく出来るのが特徴です。現在デジタルに移行してフィルム時代には出来なかった様々な表現が可能になっていますが、このカスタムイメージは表現の強力な武器になってくれます。

 同じシチュエーションで4枚撮影してみました。一般的に肌色が綺麗に出る対人物用の「人物」、そして紅葉の色を鮮やかに表現出来る「リバーサルフィルム」、逆に秋の寂しさを表現した様な「里び」はクラシックネガの様な発色です。また色の濃淡だけで表現する「モノクローム」もたまに使ってみると面白いモードです。

 PENTAX KFではこのカスタムイメージが全部で14種類入っており、更にそれぞれが細かいパラメータを設定出来ますから表現の可能性は無限大です。

■ 価格以上に高性能、便利

 背面のバリアングルモニターは意表を突いたローアングル、ハイアングルに威力を発揮しますし、広角レンズをセットすれば自撮り撮影にも威力を発揮します。他にもWifiを使用してスマホに画像を転送したり、遠隔シャッターを切ったりすることも可能です。

 身長50cmのドールを撮影するにあたって、思い切って地べたにカメラを置いて撮影してみました。こんな写真もバリアングルモニターならモニターを見ながら簡単に撮影出来ます。

 ユーザーモードにはお気に入りのカメラ設定を最大3つ登録出来ますし、絞りやシャッター速度を設定するダイヤルは2つあり便利です。そして入門機お約束の内蔵ストロボは中々侮りがたく使いこなせば旅先での緊急用として威力を発揮してくれます。

■ 作例

 そして最後にKFで撮影した作例を何枚かご紹介したいと思います。

1/20、f6.7、ISO6400、WBオート、CIリバーサルフィルム、98mm

 羽田第二ターミナルに駐機中の鬼滅機です。KFなら夜でもこの様に手持ち撮影でこのレベルの写真を残すことが可能です。夜の羽田は同日にもう少し写真を撮影していますので下の記事も参照頂ければ幸いです。

1/125、f2.4、ISO100、WBオート、CI人物、35mm

 KFのセンサーは2400万画素オーバーの高画質センサーが内蔵されていますので、単焦点レンズを使用するとより美しい画像を得ることが出来ます。この写真は「smc PENTAX-DA 35mmF2.4AL」を装着して撮影しました。1万円台で購入出来る単焦点で、扱いやすく次の1本にオススメです。

1/250、f8.0、ISO560、WBオート、CIリバーサルフィルム、40mm

 レンズキットの40mm周辺で撮影するとホームでの電車はこんな感じに写ります。最大55mmまで伸ばせますので、もう少しアップで撮影することも可能です。

1/60、f2.4、ISO1600、WBオート、CIリバーサルフィルム、35mm

 普通に紅葉を撮影しようとしたら強風が吹いて葉っぱが舞った様な面白い雰囲気になりました。こちらも紅葉の赤を美しく出す為にカスタムイメージはリバーサルを使用しています。

 2台目3台目のカメラを選ぶ際は自分の意見で購入出来ると思いますが、初めての1台は中々悩むものです。どのメーカーのどの機種を買ってもハズレは無い今日ですが、私が書いてきたものの中に刺さるものがあれば気に入って長く使って貰えるカメラだと思います。


PENTAX KF(PENTAXストアYahoo!ショッピング店)
他の取扱店:Yahoo!ショッピング楽天市場Amazon

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