伊豆急行の小さな資料館 ONE TWO NINE
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本日は伊豆高原駅にある「伊豆急行の小さな資料館 ONE TWO NINE」をご紹介します。謙遜ではなく本当に小さなスペースなのですが、所狭しと詰め込まれていますので、時間が許せば伊豆高原駅で途中下車して1～2本後の電車で目的地を目指すのが良いと思います。
親会社の東急は「渋谷109」の様に「とうきゅう」を「109」と数字に置き換えますが、伊豆急もまた「1（イ）2（ツー）9（キュー）」と置き換えており、DNAを感じます。
オープン当初は駅を入ってすぐの広い場所にあり、規模は縮小されてしまった感がありますが、逆に「伊豆高原駅の中にテナントとして入りたい」というニーズがあるのでしょう。伊豆全体の経済を考えると良いことです。
実際訪れた日は平日にもかかわらず駅前には多くの観光客がいました。しかしここを知っている人は少ないと見えて、15分程滞在している間は貸切でした、つまりゆっくり見れます。
中の全景はこんな感じです。早速色々と見ていきましょう。これだけ見れて「無料！」というのも太っ腹です。
まずは壁面に貼ってある伊豆急行の歴史です。1956年2月に東京急行（東急）が伊東-下田の鉄道建設免許の申請を行ったところから始まります。
そして1959年4月に伊東下田電気鉄道株式会社が創立され、その後1961年2月に伊豆急行株式会社に商号変更されました。伊豆急の誕生です。
見学日現在の最新事項は2022年4月のアロハ電車運行開始でした。
伊豆急は五島慶太氏の伊豆開発への情熱が無ければ生まれなかったかもしれません。強引な経営手法から「強盗慶太」の異名をとっていた五島慶太氏ですが、戦後日本の高度経済成長時代の凄腕経営者として、本で読んだだけですが大変魅力のある人物です。
五島慶太無しに伊豆急は語れません。
それでは色々展示品を見ていきたいと思います。
ROYAL EXPRESSになる前のリゾート21の模型をはじめ、伊豆急で使われていた車両の部品などが並んでいます。面白いのが5631Mの前に非常用携帯電話器があるのですが、いわゆる黒電話のダイヤルが付いていて時代を感じさせます。
左上のタブレットキャリアは恐らく非常用でしょう。開業直前の動画にも色灯式の信号が写っていたので、開業時から自動閉塞だと思います。
運転台の計器や「伊豆急全線ウォーク」歴代のピンズなども飾られています。現在「伊豆急全線ウォーク」は20回目が開催されています。
こちらはクモハ103の模型です。Gゲージ位の大きさでしょうか、迫力のある大きさです。
昭和36年の開業から平成14年まで活躍しました。その後一旦廃車となるものの平成23年に復活、令和元年（2019年）まで活躍しました。現在は伊豆高原駅の伊東駅方の留置線に留置されています。
そして記念切符なども展示されています。「夏色キセキ」の記念切符や記念絵葉書もありました。
先程も書きましたが、タブレットキャリアは恐らく信号が故障した時に使う等の非常用のものだったと思います。そして奥の大きなカバンは列車車掌が乗務の時に使用している鞄です。そしてその奥には改札のハサミ、改札鋏もあります。
「この輪っかは何？」
「運転士がタブレットを携行する為のカバンみたいなものだよ」
「この大きさじゃスマホは入るけど、タブレットは入らないよ！」
（違う、違う、そうじゃない！）
タブレットといっても現在は小型端末を指しますし、現在の乗務員は端末を携行しています。その横にある駅の改札鋏などは自動改札の進出でかなり昔に姿を消しています。このコーナは父子で話が嚙み合わなくなるポイントかもしれません。
そしてガラス張りの倉庫の中には未公開の展示品も。今後現在の展示品と入れ替えられたりするのかもしれません。
その中に連動操作盤もありました。現在はCTCで制御されていますので使っていませんが、昔はこれで駅の分岐器や信号を切り替えていました。これだけで一つ記事を書けますので、またいずれ別の機会に。
今回はとりあえず施設を紹介という感じですが、このボリュームになってしまいました。展示品1～2個でまたコアな記事を書くのも面白いかもしれませんね。
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