港にある灯台の色や意味
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突然ですが、クイズです。貴方は今入港する船の船橋(操舵室)に居て前方の風景を眺めています。本船の通過しなければならない場所は①~④のうちどれでしょうか。
答えは③です。港口(こうこう)には灯台が建っていますが、入港船から見て左側が緑色、右側が赤色という決まりがあります。日本の他アメリカなども同じですが、ヨーロッパなどでは赤、緑が逆になっています。
①、④は防波堤と衝突してしまいますので、②か③ということになりますが、船は右側航行が原則なので答えは③となります。
緑色の光を発する灯台を左舷灯台、赤色の光を発する灯台を右舷灯台と呼びます。船に装備されている左舷灯は赤、右舷灯は緑なので船と灯台では緑、赤が逆になっています。
出港船から撮影した左舷灯台。白い塔ですが、夜間は緑色の光を放ちます。またこの左舷灯台は青灯台とも呼ばれます。外観は白くて、灯火は緑色なのに「青灯台」です。
こちらは岸側から見た右舷灯台です。右舷灯台は外観赤、灯火も赤、別名赤灯台で一致しています。
また航路上のブイも赤、緑が一致しています。入港船から見て左が緑色、右が赤色です。
ちなみにこの黄色い部位は可航水域を表すブイです。上部の三角が上から▼▼なのでこのブイの南側が可航水域です。▲▲が北、上から▲▼が東、上から▼▲が西を表します。
少し余談で苫小牧港を出港するフェリーに乗った時に見た灯台です。苫小牧港は赤灯台のある防波堤の内側に下の写真の様に開発局の防波堤が存在します。苫小牧港東外防波堤灯台の灯色は赤色ですが、開発局防波堤の灯色は黄色でした。
正規の港口は赤灯台の場所で、開発局の防波堤は灯火の色からすると障害物の様な扱いになっている様です。同じ防波堤でも作られた事情により灯火も変わります。
黄色い灯色はざっくり言うと「危険(障害物)が近くにあるから気をつけろ」といった意味合いになります。
船に乗ったり、港へ遊びに行った際に灯火の意味が分かっているとまた見えてくるものが色々とあると思います。単純に夜になると綺麗な灯台やブイの光ですが、法律によって仕様や色が定められており、色々な意味を持っています。