HD PENTAX-D FA150-450mmF4.5-5.6ED DC AW レビュー

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 「HD PENTAX-D FA150-450mmF4.5-5.6ED DC AW」はドール撮影で使用する機会は少ないと思いますが、航空機や鉄道撮影の為に欲しかったので導入したレンズです。やはりこのクラスの焦点距離で、ズームですからそれなりに重たいですが実際画質は最高です。AFも機敏に動作して航空機や鉄道を撮影する時は最高のパートナーとなっています。

 長さ241.5mm最大径約95mm重量2325gですからかなり大きな、そして重たいレンズです。しかし金属製の鏡筒に結晶塗装の質感は最高で、ガラスが詰まった重量感と相まって最高過ぎる画質を予感させてくれます。

 レンズ構成は14群18枚で、そのうち2枚が特殊低分散ガラス(EDガラス)、異常低分散ガラスも1枚配置されています。これにより色収差が効果的に補正されています。更にHDコーティングを採用し、逆光などの厳しい光源下でもコントラストの高いクリアな描写が可能となっています。

 AF駆動はレンズ内にあるトルクフルなDCモータで行われますから、AFの動作も機敏です。旅客機や線路際で在来線を撮影している限りスペックに不満を感じることは全くありません。クイックイッと確実に合焦してくれますし、AF-Cでの追従も良好です。

 絞りは円形絞りが採用されていますのでボケも美しい玉状になりますが、絞りリングはありませんのでデジタル専用となります。

 先程の写真は焦点距離150mmの状態でしたが、焦点距離450mmにしますとここまで鏡筒が伸びます。かなり長いレンズになりますし、先程も書いた通り重たいレンズですから三脚固定時は写真の様にレンズ側で固定しましょう。また持ち運びにもカメラを持つのではなくレンズ側を持つようにするとマウントへの負担を軽減できます。

 ちなみになおフィルター径は86mm、かなり大きいです。しかし実際は写真の様に大きなフードを伴って使用しますから私もフィルター無しで使用しています。写真はフードを上下逆に付けてしまったので、下側のフィルターを操作する小窓用カバーが上部に見えます。

 勿論レンズ名にAWが付いていますから防塵・防滴構造です。

 また超望遠レンズならではの装備としてQFS(クイックシフト・フォーカス・システム)が付いています。オートフォーカス優先のQFS/Aモード、マニュアルフォーカス優先のQFS/Mモード、MFが切り替えられますが私の撮影スタイルではQFS/Aで十分の様です。

 その横にはフォーカスレンジリミッターが付いており6mを境に動作範囲を区切ることも可能です。空にレンズを向けている時などにピントが一旦離れてしまっても動作範囲が狭ければ再び素早く追従してくれます。

 そしてこのレンズには時計の12、3、6、9の位置にAF動作ボタンが付いています。こちらも切り替えでボタンを押すと通常のAFオン、AFオフの他、ボタンを押すと予めセットしたピント位置に戻る機能が選べます。

 鉄道写真などでは150mmで撮影する場所に予めピントをプリセット、450mmで撮影した後150mmにズームして撮影する等がスムーズに出来ます。

 内容物はレンズ本体、付属フード、ソフトケース、取扱説明書、保証書です。レンズはソフトケースに入って箱に収納されていました。

 それではやはりレンズは美しく写ってナンボですから、これから作例を何枚かご紹介していきたいと思います。

1/350、f8.0、ISO200、WBグレー点、CIリバーサルフィルム、150mm、KP

 調布飛行場RWY17へランディングするドルニエ228。機体から出たセンサー類や窓から見える乗客の表情までクリアに写っています。このくっきり感が光学メーカー旭光学が前身のPENTAXという感じです。兎に角撮影したら綺麗に写る、出来上がった写真を見たら「購入して良かった」と思う訳です。

1/500、f8.0、ISO1600、WB日陰、CIリバーサルフィルム、380mm、K-3Ⅲ

 こちらは羽田の16LへランディングするANAの787です。ビル群をバックに高度を下げてくる姿を超望遠で撮影すると圧縮効果でビルが強調されて迫力のある写真になります。

 航空機を専門に撮っていると300mmや560mmの単焦点も魅力なのでしょうが、私のように航空機撮影は趣味レベルですと現地で構図造りをして柔軟に対応できるズームが大変重宝します。

1/250、f8.0、ISO4500、WB日陰、CI雅(MIYABI)、630mm、KP

 京王線の8000系を×1.4コンバータを使用して撮影してみました。コンバータを装着することにより画質やAFの追従性が気になる所ですが、結論を言うと十分なレベルの写真を吐き出します。むしろ450mm×1.4×1.5倍でAPS-Cなら945mm、ほぼ1000mmの焦点距離を得られるのですから、むしろこれを使わない手はないです。

1/250、f11、ISO280、WB日陰、CIポップチューン、290mm、KP

 奥に夕日を反射した湖面、そして枯れ草が生い茂っている背景で使用してみました。f11まで絞っていますのでやや円形からは変形していますが、円形絞りのおかげで丸に近いボケが得られています。また対逆光性能も強いですからこうした逆光でもどんどんレンズを使用していけます。

1/125、f8.0、ISO6400、WBオート、CI人物、450mm、K-1Ⅱ

 ドール撮影には使用する機会の少ないレンズと思っていましたが、一方で使ってみるとこのレンズならではのトロトロ背景の写真が撮影できたりしますので、最近では時々アクセントでこのレンズを使用した写真なども撮影しています。

 そして450mmを使用すると超望遠レンズならではのダイナミックなボケも魅力だなと感じます。

 趣味で時々航空機や鉄道を撮るだけということで使用頻度と価格を考えだいぶ悩んだレンズですが、出来上がった写真を1枚見てそんな気持ちは吹き飛びました。ピントの合っている所は限りなくくっきり、そして超望遠ならではのダイナミックなボケ買って4年になるレンズですが、購入して本当に良かったレンズです。


HD PENTAX-D FA150-450mmF4.5-5.6ED DC AW(PENTAXストア Yahoo!ショッピング店)
他の取扱店:Yahoo!ショッピング楽天市場Amazon

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