PENTAX リアコンバーター A645 2X レビュー
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今日はPENTAX 645用のテレコンバータ「A645 2X」を645Zで使用してみたいと思います。焦点距離を2倍にしてくれますが、開放F値も2倍になります。またAFは利用出来ませんので、AFレンズを装着してもMFでの運用となります。
APS-C用のHDコンバータでは、カメラに表示されるF値はレンズの絞りそのままではなくコンバータによって暗くなったF値が表示されますが、このコンバータではレンズ単体のF値になります。カメラにF4.0と表示されていても実際はF8.0ということです。
Exifに記録されるデータも同じで、それと同時にレンズ名や焦点距離も記録されなくなります。
「smc PENTAX-FA645 200mmF4[IF]」を装着して使用してみます。レンズが一気に400mmF8となりました。
しかし開放でF8.0ですと一段絞ってF11、手持ちで手ブレ無しで撮ろうとすると1/500は必要になります。晴天の日中以外は手持ちで使いにくく、フィルム時代の中判的に三脚&レリーズでじっくり撮る仕様となってしまいます。
MFでしか使えないことと相まって、機動力という点で考えると645Zの持ち味を生かせなくなります。しかし簡単安価に焦点距離が2倍になるのはやはり魅力です。新品で1万円程度、中古なら数千円ですから望遠側を使用する人なら検討しても良いアイテムだと思います。
1/15、f16、ISO1100、WB日陰、CI風景
まずは1枚作例を紹介したいと思います。約80km先の富士山を撮影してみましたが、35mm換算で315mm程度ありますから大抵のものは大きく写ります。超望遠ならではの圧縮効果もかなりのものです。
1/180、f8.0、ISO1100、WB日陰、CI風景
今度はテレコンバータを外して撮影してみましたが、富士山がここまで小さくなってしまいます。しかしその分F値が小さくなり、高速でシャッターが切れているのが分かります。
(上の写真より少し前に撮影しましたので背景が明るく、単純にシャッター速度は2段分とはなっていません。)
35mm版なら手ブレ補正も手伝って十分手持ちで撮れる環境ですが、今回の作例はいずれも三脚&レリーズで撮影しています。
1/15、f11、ISO800、WBオート、CIリバーサルフィルム
こちらは花をアップで撮影してみました。実F値は11となりますがそこは中判フォーマット&超望遠、背景が綺麗にボケて手前の花がくっきりと浮き出てくれています。
1/60、f5.6、ISO800、WBオート、CIリバーサルフィルム
そしてテレコンバータを外すとこんな画角となります。広く写る様になりますが、シャッター速度は2段分速くなり1/60で切れています。
1/1000、f13、ISO2200、WBオート、CIリバーサルフィルム
鉄道写真にも挑戦してみます。MFですから置きピンになりますが、フィルムのMF時代を思い出しました。車両がぶれない様シャッター速度を1/1000として絞りを1段半絞るとf13、結局ISOは2200となってしまいました。
800以下と比べると少し甘い表現にはなりますが、しかしこの感度が普通に使えるのが645Zの凄いところです。F値の暗いレンズ&高速シャッターが要求される場面では高感度が弱い645Dでは厳しいと思います。
上の写真をピクセル等倍で切り出してみました。鉄道はかなり小さくしか写っていませんが、「乗務員室」「西武鉄道」の文字は辛うじて読めます。流石は645フォーマットです、コンバータはレンズを噛ませる分多少画質は落ちるはずですが、これだけ解像すれば文句ありません。
途中書きましたが、35mmサイズ並の機動力というコンセプトで作られた中判カメラ645Zですが、コンバータを噛ませると蛇腹式のフィルム時代の中判カメラ並みに機動力が落ちてしまう気がします。
しかし機動力を必要としない静物、風景では1本あるだけで焦点距離が2倍になるので便利です。そして価格も新品で1万円位、中古ですと数千円で購入出来ますからとりあえず1本持っておいて損はないレベルだと思います。
そして画質は理論上は単焦点に比べ落ちますが、そこは中判ならではの許容度で一番下の写真の様に中判ならではの情報量が多いデータが作れます。
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