旧住友赤平炭砿立坑、赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設

 赤平へ来たら絶対見て欲しいものがあります。それは住友石炭鉱業の立坑です。多くの炭鉱は昭和50年ころまでに閉山しその後手つかずで廃墟と化してしまいましたが、ここ住友石炭の立坑は平成6年まで操業しており、その後も開かずの間で長らく置かれていました。

 そうした好条件が重なり内部の状態は非常によく昭和38年竣工の設備が昭和、平成、令和と三世代の壁を越え実際に自分の目で見ることが出来るのです。またこの見学はガイド同行となっていますが、このガイドを担当している三上さんはここで働いていた元炭鉱マンです。

 文献を棒読みするだけのガイドではありません、当時の裏話や実体験を交えた解説は見学の楽しさを何倍にも引き立ててくれています。

 はやる気持ちは分かりますが、ここは単独では見学が出来ません。一日2回行われる見学会に参加する必要があります。1回目は午前10時から、2回目は午後1時30分からとなっており、ガイド料は入場料込で800円です。炭鉱好きなら倍の1500円でも納得できる語りと施設だと思います。

 そしてこの見学会に参加する為には「赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設」で受付をする必要があります。この施設は当時の装備品なども展示されていますが、無料で入館できます。基本月曜火曜日が休館日です。

 中はこの様な炭鉱に必要な装備が並んでいます。また売店やカフェスペースもありますので住友石炭の立坑、ズリ山、赤間の選炭工場跡と組み合わせてじっくり炭鉱遺構を楽しむことが出来ます。

 やはり平成6年まで操業していた住友石炭のものが一番多く展示されていますが、空知炭鉱赤間(北炭)の看板も見られます。

 まだ操業していた頃の写真です。この頃に来て見たかったです。立坑の見学会は1日2回だけなので少し早めに来てここで展示を見学しながら集合時刻を待つといったプランが良いと思います。

 それでは「赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設」の解説はこれ位にして立坑の中を少し紹介したいと思います。12月に公開されるアニメ映画「ぼくらの7日間戦争」の舞台にもなっていますので、また注目を浴びそうです。

 内部は平成6年から時がとまってしまった様な風景が広がっています。多くの炭鉱は昭和50年位までに操業を終え閉山してゆき廃墟の様になっていますが、ここは平成6年まで稼働していたことも幸運でした。しかしここは住友石炭の私有地の為長らく開かずの間でしたが、街とのタイアップで地域活性化の為1日2回ガイド付きで公開されるようになりました。

 地下650mまで降りる立坑のエレベーターを動かしていた巻き上げ機。昭和38年に完成したものですが、エレベータの上下速度は横浜のランドマークタワーが出来るまで破られることはなかったそうです。近隣の炭鉱が昭和50年までに次々閉山していった中で、平成6年まで操業を続けられたのはこの様な他を圧倒する設備があったからかもしれません。

 他にも入坑前のボディチェックを行う捜検所や別棟の倉庫で当時の機器などを約1時間半ほどで案内して貰えます。

 しかも同行してくれるガイドの三上さんはここで働いていた炭鉱マン、当時の裏話などを交えて解説してくれる1時間半の見学時間はまさに軌跡の時間。数年前まではこの状態で保存されているとは知っていても内部は公開されていませんでしたので見ることは不可能だったのです。

「・・・みたいな感じの場所だ。」
「私も行きたい!」
「ダメだ、坑内は安全の為ヘルメット着用が必須、君は頭が大きすぎてヘルメットが入らない。」
「・・・。」

「じゃあ、行ってきま~す!」
「まっ、待って!!」

 今回の立坑と少し離れた別棟に保存されている当時の機器、見学したすべてを公開するととてつもない分量になってしまいますので今回は触りだけをご紹介しました。しかしやはり写真で見るのと現別を見るのでは全く異なります。長く閉ざされていた建物の中にはオイルの匂いが残り、機器の上に載った埃で時の流れを感じられます。

 こんなに状態の良い炭鉱遺構はそう多くはありません(というか私は知りません)、是非北海道を訪れた際は立ち寄ってみて欲しいスポットです。

■ 関連リンク

・ 赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設

・ 旧住友赤平炭砿立坑(赤平観光協会)

あわせて読みたい