PENTAX K-1 MarkⅡ レビュー

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 PENTAXのK-1は2016年にPENTAX初のフルサイズ一眼レフとして登場、今回の「PENTAX K-1 Mark II」は2018年4月20日に発売となりました。このカメラも発売と同時に購入、使って4年になりますので、十分使った上での感想、レビュー的なものを書いていきたいと思います。

 内容物は本体の他、ストラップ、充電器、DCU5、取扱説明書、保証書が入っています。

 まず最近思うのは発売当初のカメラのコンセプトは、他社フルサイズ一眼とシェアを競うということも重要な目的であったと思います。更に言うと高性能な最新レンズ「DFA85mmf1.4」などの性能を享受するのには絶対必要なカメラです。高性能なフルサイズカメラとして登場した筈です。

 しかし一方でフィルム時代それもマニュアルフォーカスの頃から延々と続くKマウントの歴史を継承し、古い銘玉を高い次元で楽しむそんな使命も併せ持ったカメラだと思うのです。ボディ内手ぶれ補正は「手ぶれ補正」という概念が無かった古い時代のレンズでも手ぶれ補正の恩恵を享受出来ますし、純正のマウントアダプターを使用すればKマウントより更に昔のM42マウントのレンズを楽しむことも出来ます。

 次世代スターレンズの性能を受け止める高性能さと従来からの古いレンズが使える、古くからのユーザを大切にする二つの側面を併せ持ったカメラだと思うのです。

 それではまずは高性能的な側面でこのカメラを見ていきたいと思います。有効画素数3640万画素、秒4.4コマというスペック、発売当初は競合機種と競い合う様なスペックでしたが、2022年現在は4000万画素オーバーの機種も増え数字上は少なく感じます。

 しかし実際使ってみると長編は7360PXありますから十分を通り越して十二分です。これを超える画質が必要なシーンは殆ど無いと思います。

 70-200f2.8を装着して撮影してみました。そしてピントを合わせた目の付近を拡大してみます。

 これ位細かいところまで解像しています。最も何万画素が必要かは使う人それぞれが決めるべきで4000万画素オーバーのスペックが必要な方はそのスペックのカメラを買うべきとは思うのですが、理論値ではA2サイズを350dpiでプリントするには4000万画素強必要で少々足りませんが、同じくA2サイズを300dpiで印刷するなら3400万画素となり十分な数値です。

 一方秒4.4コマは動体の連写には少し物足りない感じです。航空機位に離れると被写体の動きもゆっくりなのでK-1Ⅱでも十分ですが、線路際はK-3Ⅲの方が良いかなと鉄道はK-3Ⅲの方が活躍している感じです。しかしドールや風景など動かないものではドライブ性能は全く問題ありません。

 一方MarkⅡになり、最高ISO感度は819200まで向上しました。勿論最高ISO感度819200は緊急用という画質ですが、ISO6400までは常用感度として十分に使えます。フルサイズならではの階調の豊かさに加え高感度が強気で使えるスペックは頼もしい限りです。

 夕刻や室内などでの手持ち撮影の幅が広がりました。薄暗い場所の方がドラマティックな写真が撮影で来るチャンスに恵まれる気がしますので、この性能は嬉しい高性能です。写真は北海道9月の18時過ぎ、ISO6400、1/45で撮影しています。

 またPENTAXらしい色作り、豊富なカスタムイメージなどは写真表現の幅を大幅に広げてくれますのでこの辺の機能を駆使していると「K-1を選んで良かった」となります。この写真はカスタムイメージを「リバーサル」にして空の青と雲の白を強調しました。

 「PENTAX=鮮やかな色」というイメージですが、カスタムイメージの設定ではこの様な渋い画像を生成することも可能です。こちらのカスタムイメージは「銀残し」をベースに写真家の瀬尾拓慶氏が利用するパラメータに変更したものです。淡い色からビビットな雰囲気までカスタムイメージを駆使することにより自由自在に写真の雰囲気が作成出来ます

 次に「古いレンズを使用して」という側面ですが、やはりレンズのクセは画像の周辺部に出ますので中央部を使用するAPS-Cでは面白みが半減しています。やはりオールドレンズを使用するならフィルムと同じサイズのフルサイズを使用したいものです。

 写真はFA31mmLimitedで撮影した写真ですが、やはり「PENTAXといえばLimitedレンズ」と言われる位のレンズですからAPS-Cで中央部だけ使うのでなくフルサイズで全画面使用したいものです。

 PENTAXには1999年から2001年に作られた伝説のLimitedレンズがありますから、K-1+LimitedレンズはPENTAX使いなら使ってみたい組み合わせです。当初は大三元を中心としたズームで撮影をしていましたが、最近では24-70mmの代わりに31、43、77mmの3本を持って行って撮影するスタイルも気に入っています。

 シチュエーションによってはK-3Ⅲや645Zの方がより最適というケースもありますが、やはりPENTAXを使うなら持っておきたい1台です。ちなみに4年使い続けて修理に出したことは一度もありません、フィールドカメラのPENTAXらしくタフな点も最後にアピールしておきます。更に言うと昨年末にはサブ機としてJ-Limited01を導入、現在の私はK-1MarkⅡ2台体制です。


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